April 1961-40A10A:1967年5月に登場したコスモスポーツに搭載。当初110ps/7000rpmの最高出力と13.3㎏・m/3500rpmの最大トルクを発揮。世界初の量産ロータリーエンジン車は、4MTを介して185㎞/hの最高速度を誇った。翌年128馬力にパワーアップしたL10B型に進化。一方100馬力仕様の10Aがファミリアロータリーに搭載され1968年7月に発売。12A:10Aのトルク不足を補うべく、ローターハウジング幅を10Aの60mmから70mmにワイド化され、1970年5月に登場したカペラロータリーに搭載された。10Aは491cc×2の982ccだったが、12Aは573cc×2の1146ccに拡大され最高出力は120ps/6000rpm。最大トルクは16㎏・m/3500rpmを発揮。車両重量は950㎏と軽く4MTで最高速度は190㎞/h。翌年ロータリー初のAT車を投入。1972年には5MT車のGSⅡも追加された。13B:12Aに対してローターハウジングの幅をさらに10mm拡大。幅を80mmにすることで、排気量を654cc×2の1308ccへ 拡大している。1973年12月に昭和51年規制適合車としてルーチェAPグランツーリスモに搭載して新登場。翌年マイクロバスのパークウェイロータリー26に、1975年にはロードペーサーやコスモAPにも搭載された。最高出力は135ps/6000rpm、最大トルクは19㎏・m/4000rpmを発揮。以後マツダロータリーの主力になる。20B-REW:13Bを3ローター化したもの。654cc×3で総排気量は1962cc。ロータリー史上過去最大のエンジンである。1990年4月に登場したユーノスコスモに搭載。シーケンシャルツインターボを備え、最高出力はなんと280ps/6500rpm、最大トルクは41㎏・m/3000rpmを発揮。優雅なラグジュアリースペシャリティカーとして異彩を放った。ただ、軽量小型なロータリーならではの特質を生かすには2ローターが相応しいことを改めて学んだと言う。R26B:1991年のル・マンで見事、総合優勝を飾った787B。初の4ローターを搭載した767投入以来4年目の快挙だった。エンジンは当初13J改と呼ばれ、最高出力も550ps程度だったが、1990年に26Bと改称され700psを標榜していた。13B×2の4ローターで総排気量は2616cc。やれること全ての技術的なトライを折り込んだある種至高のロータリーエンジンである。管長の長い吸気系にはトロンボーン方式の可変吸気システムが採用されている。13A:1969年10月登場したルーチェロータリークーペのみに搭載。ローターハウジングの幅は10Aと共通だが、偏心量を大きく(他は15R。13Aは17.5R)し、排気量を655cc×2の1310ccに拡大した。最高出力は126ps/6000rpm、最大トルクは17.5㎏・m/3500rpmを発揮。ロータリー史上一番低いピーク発生回転数が印象深い。16X:レネシスの次を担う新世代。ローターハウジングの幅は70~72mm、総排気量は1552~1596ccと予測する。