4月15日、フォルクスワーゲングループは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で休止を余儀なくされていた各工場での生産を、段階的に再開させる予定であることを発表した。フォルクスワーゲン乗用車ブランドの工場は、4月20日の週よりツヴィッカウとブラチスラバ(スロバキア)の工場を、4月27日の週にはドイツ、ポルトガル、スペイン、ロシア、米国の工場も生産を再開する。
従業員の健康保護を最優先に、各市場の状況に合わせた稼働体制で再開
フォルクスワーゲンブランドのラルフ・ブランドシュテッターCOOは次のようにコメントしている。
「ドイツの連邦政府および各州政府の決定、そして、他のヨーロッパ諸国の規制緩和により、段階的に生産を再開するための条件が整いました。フォルクスワーゲンは、過去3週間にわたりこれらのステップに備え集中的に準備をしてきました。従業員の健康を守るために包括的な対策カタログを作成し、サプライチェーンの再構築も進めてきました。(ドイツ国内工場では)短時間労働は継続されますが、生産の再開に伴い、「短時間労働」プログラムの対象となる従業員は順次減少していきます」
生産は、現時点での部品調達状況、ドイツおよび欧州各国の政府による要請、各市場の状況とそれに合わせた工場の稼働体制によって再開される。 これらの進展に関係なく、従業員の健康を徹底して守る対策は常に最優先事項となっている。
一方、フォルクスワーゲンブランドの生産・物流を担当するアンドレアス・トストマン取締役のコメントはこうだ。
「従業員の健康は最優先事項です。安全な職場と最高レベルの健康保護を100項目計画で提供しています。私たちの責任を真摯に認識しながら、経済が勢いを取り戻し、再び自動車が工場を離れ、ディーラーや顧客に届くようにしていきます」
さらに5月中には南アフリカ、アルゼンチン、ブラジル、メキシコでも順次生産が再開される見通しだ。