足掛け40年に渡ってつくり続けられ、十代目を数える歴代のアコードはホンダを代表するグローバルモデルに相応しい、その時々の最新性能が与えられてきた。そんなアコードらしさを継承するための技術開発は、まさにエンジニアの挑戦と言える。
REPORT●安藤 眞(ANDO Makoto)/編集部
※本稿は2020年3月発売の「新型アコードのすべて」に掲載されたものを転載したものです。
運動性能を高めた新世代プラットフォーム
走りのための低重心プロポーション
安全運転は最適な運転姿勢から
快適な座り心地で乗員をもてなすシート
注視せずに操作ができるエアコンダイヤル
多彩な情報をわかりやすく表示
右側の速度計はアナログ式で、中央のマルチファンクションディスプレイから左が7インチTFT液晶。パワーメーターの内側に、Honda SENSINGの作動状態やエコドライブ情報などを表示させることができる。
デザインと良好な視界を両立
印象的なヘッドライトは安全運転にも貢献
ヘッドランプにはLEDを採用。LED光源は9灯で、内側6灯がロービーム。ハイビーム時には、外側の3灯が上乗せされる。下側にはデイタイムランニングランプ(DRL)が配置されており、昼間の被視認性を向上。目尻にはコーナリングランプも装備されており、ヘッドランプ点灯時にはウィンカーを作動させるか、舵角が一定以上になるとコーナリングランプが点灯し、右左折時の視認性を高める。
ボディを強固に形づくるインナーフレーム構造
高剛性・低振動フロア構造
リヤバルクヘッド環状構造
構造用接着剤を大量導入
高張力鋼板を適所に採用
高度なプレス技術を駆使した形状
フロアアンダーカバーで揚力を抑制
新たな空力手法も投入
シャッターグリルで空気抵抗を低減
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エンジン低負荷域ではシャッターを閉じてエンジンルーム内を通過する風を減少し、空気抵抗を低減。エンジンやミッション、エアコンなどの冷却の必要に応じてシャッターを開け、外気を導入する。
遮音性の高い発泡式ウレタンフォームを採用
3マイクタイプのアクティブノイズコントロールを搭載
ノイズの侵入経路を徹底的に対策
消音装置付きのホイールを採用
サス性能と荷室の容量を向上
シーンに応じて特性を変更できるダンパー
入力が分離されたフロントサス
リヤサスも各部で役割を分担
優れた応答性とリニアなフィールのデュアルピニオンアシストEPS
操舵量に応じて最適な切れ角を提供
リニアに減速度が増加する特性
常用域でのハンドリング性能を向上する
最新の先進安全装備を搭載
3種のモードで駆動する
冷却性能の向上で重希土類フリー化を実現
IPUを大幅に小型化
荷室と室内空間を犠牲にしない
熱効率は世界最高レベル
原動機型式:LFB-H4
排気量(㏄):1993
種類・気筒数:直列4気筒
弁機構:DOHC16バルブ
ボア×ストローク(㎜):81.0×96.7
最高出力(kW[㎰]/rpm):107[145]/6200
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):175[17.8]/3500
使用燃料:レギュラー
モーター最高出力(kW[㎰]/rpm):135[184]/5000-6000
モーター最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):315[32.1]/0-2000
オイル掻きあげによる抵抗を低減
小型化のキーポイント
EGR量の増大には高流動タンブルポートで対応
高流量EGRシステムを採用
進化型の加工技術でフリクションを低減
排熱回収でシステム効率を向上
吸排気バルブでノッキングを改善
エンジン振動に起因するゴロゴロ音を低減