スバルの前デザイン部長で現在は、首都大学東京で教鞭をとる難波治教授が、MFスタッフとともに東京モーターショーを取材したのは、もうだいぶ前。ジュネーブ・モーターショーも北京モーターショーも中止・延期になって華やかなコンセプトカーともちょっとご無沙汰気味の今こそ、もう一度、期待のコンセプトカーのデザインチェックをしようと思う。今回はガスタービンエンジンを搭載するという三菱MI-TECHコンセプトを取り上げる
COMMENT◎難波 治(NAMBA Osamu/首都大学東京教授) まとめ&PHOTO◎MotorFan.jp編集部
「ガスタービンな感じ」はあるか?
MF:三菱MI-TECHコンセプトは、新しいプラグインハイブリッドシステムを搭載したSUVです。
難波教授:MI-TECHは、マイテックって読めばいいのかな。マイテックコンセプト。これは通常のエンジンではなくてガスタービンを発電用に搭載しているとのこと。ふたり乗りのSUVですね。バギーというかな、三菱的次世代バギーの提案というか、作品です。
MF:「ガスタービンな感じ」はありますか?
難波教授:最近の三菱デザインらしく、水平感を大事にするデザインのつくり方になってますね。ただ、動力がどうなってるかっていうことが、どうカタチに表れてるかっていうと、いまひとつちょっと理解に苦しむ部分もあります。床下にリチウムイオンバッテリーが入っていて、後ろにプラグインのハイブリッドシステムも入ってるのかな。ですから、この背中のヘッドレスト的な膨らみ、それからその上の丸いモチーフの理由がよくわからないんです。全体的に、三菱らしいデザインで、これからの三菱デザインのしっかりとした感じ、それからフロントエンドの構成の仕方、こういうものが示されているモデルなんだと思いますが…。このモデルをどう受け止めればいいんでしょうかね…。