東京オートサロンのルノー・ジャポンブースで開催されたプレスカンファレンスに谷口信輝選手が招かれた。世界で一番速いFF車の称号を得たルノー・メガーヌ トロフィーR、その印象を熱く語ってくれた。
後日、谷口選手はトロフィーRで筑波サーキットでのタイムアタックに臨む。1分3秒591。参考までに「ドイツ製の国産車」が3秒台だったというから、その実力がいかほどか想像できるだろう。ルノー・ジャポンが持ってきたツルシの状態でタイヤはそのまま、撮影を兼ねた周回で「気が向いたらタイムアタックを始めてください」という状況下での記録だった。さらに言えば「いま、慣らしを終えたクルマで新しいタイヤに履き替えたなら、もっとタイムを縮められる自信があります」という。
「僕くらい腕がある運転手になると(笑)、このクルマは抜群にいい。楽しい。1000万という価格はアリだと思います」
開発ドライバーのウルゴンさんはドライビングがアグレッシブ。たとえばクルマが斜めになったときにブレーキをかけてヨーを発生させ、積極的に曲げていくようなテクニックを用いる。一方の谷口選手はとにかくていねいな操作を心がけるドライビングスタイル。極端に運転の仕方が異なるプロドライバーふたりがかかわったにもかかわらず(のおかげで?)、メガーヌR.S.トロフィーRは抜群の仕上がりとなった。
すでにアナウンスされているとおり、トロフィーRは全世界で500台限り、そのうちの30台のみが「カーボン・セラミックパッケージ」仕様として生産される。日本への割り当てはトロフィーRが47台/カーボン・セラミックパッケージはわずか4台。谷口選手も「アリ」というこのクルマを手に入れられるのはいったい誰か?