ATOUNは、JALグランドサービスの協力のもとで実証実験を行いつつ開発を進めている、パワードウェア「ATOUN MODEL Y」用の腕の補助パーツ “kote” のプロトタイプを「2019国際ロボット展」に出展する。「kote」を公的な場で一般公開するのは今回が初。
荷物などの運搬にかかわる作業現場では、持ち上げる対象物の形状はさまざまで、作業内容も荷物の上げ下ろしだけでなく、コンテナの扉の開閉やメモの記入など多岐に及ぶ。そのため腕のサポートにも、人の動きを妨げずに、必要なときに必要な力を加えてくれる、柔軟で滑らかなアシスト機能が要求されている。こうした課題を踏まえて、JALグランドサービスの協力のもとで空港の手荷物搭載業務での実証実験を行い、全身の動きをセンシングして動作意図を読み取り、かつ人の腰・腕の動きに追従する腕のサポートを実現したのがプロトタイプkote。現場で求められる複雑な動きや、両腕を左右別々に制御できる機能も兼ね備えている。
koteは、販売中のパワードウェアATOUN MODEL Yに追加で取り付けることができるパーツ。MODEL Yとkoteを併用することで、腰と腕の両方をサポートすることができ、作業時の上半身の負担をトータルで軽減するとともに、作業効率の向上にも貢献する。
すでに腰用のパワードウェアATOUN MODEL Yを利用し、腕のアシストを要望する多数のユーザーの期待に応えるべく、2020年度中の製品化を目指す。2020年春より事前予約の受付開始を予定している。
■ パワードウェア:人間のパワーを引き出すモータを使用した、 ウェアのように軽い「着るロボット」。
■ ATOUN MODEL Y:床面付近から腰の高さでの荷物の持ち上げ下げの際に、 腰の負担を軽減する、 着るロボット。http://atoun.co.jp/products/atoun-model-y