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アウディはこのほど、同社の電気駆動モデルシリーズ「e-tron」の市販車2作目となる「e-tronスポーツバック」を発表。11月22日より一般公開がスタートしたロサンゼルス・オートショー2019で披露した。欧州では11月末より市場に導入される予定だ。
上級の「55クワトロ」にはブーストモードを搭載。0-100km/h加速は通常時の6.6秒から5.7秒に短縮可能
「e-tronスポーツバック」のボディサイズは、全長4901×全幅1935×全高1616mmで、ホイールベースは2928mm。デザインは、八角形のシングルフレームグリルをはじめ、アウディの新世代SUVラインナップに共通するデザインアイデンティティを採用。その一方で、「スポーツバック」と名乗るとおり、ルーフ後端を傾斜させたクーぺスタイルがこのモデルを大きく特徴付けている。
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パワーユニットは2種類設定。「55クワトロ」には、前後合わせて265kW(約355ps)と561Nmを発揮する2基のモーターと、95kWhのバッテリーを搭載。6.6秒の0-100km/h加速と、200km/hの最高速を実現し、最大航続距離は446kmをマークする。
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そして「50クワトロ」に搭載されるモーターは前後2基合わせて230kW(約308ps)と540Nmを発揮。バッテリーの容量は71kWhで、55クワトロ用より約120kg軽くなる。0-100km/h加速は6.8秒、最高速は190km/h。347kmの最大航続距離は347kmを実現している。
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「55クワトロ」にはさらに「ブーストモード」が備わる。シフトセレクターの位置を「D」から「S」に変更し、アクセルを全開にすると起動するこのモードでは、モーターの出力が300kW(約402ps)、トルクが664Nmに、最長8秒間引き上げられる。このときの0-100km/h加速タイムは5.7秒をマークする。
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通常の走行では後輪モーターだけによる後輪駆動となるが、ドライバーのアクセル操作が後輪の許容範囲を超えるような場面では即座に前輪も駆動。このほか、氷雪上などの滑りやすい路面でも四輪駆動となり、走行安定性を高める。また、高速コーナリング時などではアンダーステアやオーバーステアを防ぐために予測的に前輪が駆動する場合もあるとのこと。
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サスペンションはアダプティブエアサスペンションを採用。走行状況に応じて車高が最大76mm変化できるもので、例えば高速走行時は車高が下がり、空力性能を高めて航続距離の延長を図る。ドライバーが任意に走行モードを設定できる「アウディドライブセレクト」が標準装備され、ドライバーはサスペンションやステアリングなど、各コンポーネントの設定を7種類のプロファイルから選ぶことができる。
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装備面では量産車としては世界初となる「デジタルマトリクスLEDヘッドライト」の採用が新しい。これはビデオプロジェクターにも用いられる「DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)」の技術に基づいており、100万個のマイクロミラーを含むチップを内蔵。静電界を利用して、エッジの長さがわずか数百万分の1mmのマイクロミラーを毎秒最大5000回調節することで、高い精度で照射できるため、対向車や周囲の道路利用者の幻惑を防ぐことができる。さらに、きめ細かい照射により、路面や壁にライトで文字や図形を表示することができる。
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インテリアではデジタルメーターの「アウディバーチャルコックピット」や、12.1インチと8.6インチのふたつのディスプレイをセンターパネルに設置。これらのディスプレイはMMIオペレーティングシステムと統合され、Amazonの音声認識サービス「Alexa」を内蔵している。
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大柄なボディサイズや長めのホイールベースを生かし、5人乗車のキャビンには高い居住性が備わるほか、クーペスタイルながら615Lのラゲッジスペースを確保。可倒式の後席シートバックのアレンジにより、ラゲッジルームの容量は1655Lに拡大できる。
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