フォルクスワーゲンは11月22日より一般公開がスタートするロサンゼルス・オートショー2019において、同社の新世代EVシリーズ「ID.」のコンセプトモデル「ID. SPACE VIZZION」を初公開すると発表した。
5.4秒の0-100km/h加速、最高590kmの航続距離を実現
「ID. SPACE VIZZION」は11月の上旬に同ショーでの発表が予告されていたコンセプトモデルで、グランドツーリングワゴンの近未来像をピュアEVで表現されている。
プラットフォームは、今年のフランクフルトモーターショーで発表されたコンパクトEVの「ID.3」で採用された同社の新世代EVプラットフォーム「MEB(モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリックス)」。
システム総合で250kW(約335ps)を発揮するモーターを前後アクスルそれぞれに搭載。エネルギー容量83kWhのバッテリーとの組み合わせにより、5.4秒の0-100km/h加速と最大590kmの航続距離の実現を目指す。
エクステリアは空力性能が追求されており、フロントフードやフロントバンパーには効果的な気流をもたらす形状を採用。フロントバンパーの両サイドに開けられたエアインテークは、フロントホイールハウジングに開けられた通気口を通してボディサイドに流す仕組みが用いられている。
インテリアでは、AR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイや15.6インチのタッチディスプレイ搭載をはじめとするデジタル化の促進とともに、こだわったマテリアルの採用も特色で、りんごジュースの生産時に発生する残留物の一部を使用したサスティナブルな人工皮革「Apple Skin」を採用している。
現時点ではコンセプトモデルだが、同社によれば2021年後半には市販化への具体的な道筋を立てるとのことで、今のところ欧州や北米、中国で発売が見込まれている。