FR(フロントエンジン・リヤ駆動)からFF(フロントエンジン・フロント駆動)に大転換した新型BMW 1シリーズ。1シリーズがFF化したことで、競争激しいCセグハッチバックのコンペティターは、すべてFFモデルになった。まずは、新型BMW 1シリーズと次期VWゴルフ8のサイズとデザインを比べてみよう。
このクラスで唯一FRレイアウトをとっていたBMW 1シリーズ。FRらしいロングノーズなスタイルが特徴だったF20型先代1シリーズに対して、FF化された新型1シリーズ(F40型)は、BMWらしいスポーティなプロポーションになってはいるが、やはりFFハッチバックらしいカタチをしている。
では、この両モデルを重ね合わせてみよう。
写真の画角が違うので厳密には比較するのは難しいが、全長はゴルフ8の4284mmに対してBMW 1シリーズは4319mmで、35mmBMW 1シリーズが長い。ホイールベースは、ゴルフ8の2636mmに対して1シリーズが2670mmで、こちらは34mm、1シリーズが長い。
上下に並べてみよう。
VWゴルフが、歴代どこから見てもゴルフ以外の何ものでもないのに対して、やはりBMWも前後のオーバーハングを極限まで切り詰めたプロポーションであることがわかる。
フロントノーズも、(短くなったとはいえ)1シリーズの方が長く、その分キャビンのスペースはゴルフの方が余裕がありそうだ。
BMW1シリーズはCピラーに、BMW伝統のホフマイスターキンクが加わってよりBMWらしさを強調している。ホフマイスターキンクとは、リヤサイドウィンドウの下端がCピラーで斜め上に跳ね上がっている部分をいう。1960年代のデザイナー、ホフマイスターが採用したことでこの名前がついた。
正面視を比べてみる。
新しいVWロゴマークをつけたゴルフ8は、現行ゴルフ7と比べると全体が薄く平べったくなったように見える。逆に新型BMWはBMWの最新デザインに則って、キドニーグリルが巨大化したこと、やや厚ぼったく見える。