イタリア・ミラノで開催されているEICMA 2019(11月7日~10日)。現地ショー会場から話題の情報をレポート。イタリアの名門、ビモータがカワサキの支援のもとに復活との知らせは、大きなトピックに。会場にはカワサキH2のエンジンユニットを搭載したコンセプトモデルが展示された。
REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)
今回のEICMAである意味トップニュースに挙げられるのがカワサキとビモータのコラボモデル「TESI H2」の鮮烈デビューだろう。モデル名を見れば一目両全だが、カワサキが誇るH2シリーズのスーパーチャージドエンジンをビモータ製作のオリジナルフレームに搭載した混血マシンである。
記者会見によると3年前から密かに進んでいたプロジェクトでカワサキの欧州子会社を通じてビモータの商標を取得。イタリアに新たな別会社を設立してビモータの名で共同開発を行うに至ったようだ。カワサキからはH2のパワーユニットと電子制御を含むメーターなどの電装系を提供、ビモータが車体とデザインを担当したという。詳しいスペックは未公開だがエンジンはH2そのもので、フレーム構造も不明だが、TESIを有名にしたセンターハブステアリングを前輪に採用しているのは確か。オーリンズ製リヤショックを2本並べてスイングアーム内側に配置するなど、ビモータらしい創意工夫が見られる。また、外装はフルカーボンでH2のパフォーマンスを象徴するような巨大なウイングレットが印象的。
発売時期や価格も明らかにされていないが、市販モデルとしてすでに世界中から予約注文が入っているらしい。2020年には発売か!?