マグナは、米国エネルギー省から許可を得て、次世代車両駆動システム向け先進電動モーター技術を開発・車載用へ適用する。 イリノイ工科大学、ウィスコンシン州立大学マディソン校と協業し、マグナは、そのパワートレイン、エレクトロニクス、完成車技術を駆使し、既存の電動モーターより、出力密度が高く、コスト効率の良い車載用高性能電動モーターを開発することを目的とする。
このプロジェクトの目的は、既存の電動モーターのコスト半分で、最大出力125kWを可能にしつつ、8倍の出力密度を達成すること。これは、いわば、1パイント(約0.5ℓ)のコンテナに3ガロン(3.785ℓ×3)の牛乳を詰めるようなもの。また、コスト削減は、大部分がレアアース製の永久磁石を使用しないことによって可能にする。
マグナの最高技術責任者(CTO)のSwamy Kotagiri氏は「マグナの大きなミッションは、自動車業界の複雑な問題を解決することによって、不可能なことを可能にするということです」とし、「レアアースマグネットに頼らないようにすることで、電動化への加速が進む上で大きな弊害となる、サプライチェーンの維持と調達コストの問題の解決につながります」ともコメントしている。
このプロジェクトにより、eドライブシステムとして、パワフル且つ採算性の高いこの電動モーター技術にトランスミッション、インバーターが統合される。プロジェクトの展望には、革新的な材料、冷却技術、巻線技術、シミュレーションモデル、制御技術、最適化技術などの開発と使用が含まれる。マグナの幅広いデザインフレームワークを使用し、自動車産業スタンダードに沿った製品の低コスト生産を可能にするデザインをすることも、このプロジェクトの重要なミッション。このプロジェクトで開発された電動モーター技術は、2021年に、米国エネルギー省の評価を受ける予定。