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マーレ:リーンバーンを実現するためのプロポーザル【東京モーターショー2019】


CO2削減に血道をあげるのは洋の東西を問わず。しかしとくに厳しい目標を立てる欧州は低燃費技術への執念が尋常ではない。エンジンコンポーネントを得意とするマーレが展示していたこちらは、リーンバーンを実現するための技術である。


(S3302:マーレグループ)

「アクティブ式マーレ・ジェット・イグニッション」。本機構の名称である。ジェット・イグニッションの由来は燃焼室上に設けられるプレチャンバ。ここに燃料を噴いてストイキ燃焼、その火炎が燃焼室に吹き出し(ジェット)、PFI(ポート燃料噴射)で噴射した燃料と吸入空気を圧縮した燃焼室内のリーン混合気(λ>2.0)を着火させる(イグニッション)という仕組みだ。そう、ホンダCVCCである。




 プレチャンバに備えるインジェクタ(当然直噴である)の流量は全量のうち3%以内に収めるコンセプト。点火プラグ(SP)はご覧のように極小で、高エネルギーを与えて点火させる必要があると技術者は説明してくれた。構造としてはプレチャンバにDIとSPを備え、大径のプラグホールに挿入する格好。プラグスレッドが残っているのでどのようにプレチャンバをセットするのかが興味深かったが、こちらの質問が上手でなかったのか、「これはプロトタイプだから」という答えとともに明確な回答は得られなかった。




 技術者によればこちらは第二世代にあたり、第一世代ではもっとかんたんな構造でλ>1.0の運転を想定していたという。それを踏まえて今回のシステムに進化したようだ。リーンバーンのおかげで200g/kWh、正味熱効率は42%を達成。NOx発生も100ppmに抑えている。

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