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レッドゾーンが17,000rpmからってヤバイ! カワサキから電撃発表の250cc4気筒「Ninja ZX-25R」、発売は2020年秋【東京モーターショー2019】


1980年代から90年代にかけて、250ccクラスで各社が覇権を競った4気筒エンジン搭載モデル。1万回転を超えてからの加速感は他のジャンルにない独特の世界。排ガス規制の適合により途絶えてしまったクオーターマルチ群だが、カワサキがやってくれた! 2007年に生産終了したバリオス以来となる4気筒250ccエンジンが帰ってきたのだ!




PHOTO●星野耕作(HOSHINO Kosaku)

フルカウルに覆われ目視しづらいが、その奥には水冷並列4気筒DOHC4バルブエンジンが鎮座する。

 250ccスーパースポーツ市場が活性化している。2000年代初頭に排ガス規制をクリアできずに消滅した4気筒エンジンモデルに代わるスーパースポーツとして、カワサキが2008年に発売したNinja250。2気筒エンジンとにフルカウルのスタイルは、新たな時代のスーパースポーツを予感させた。Ninja250がヒットしたことを受け、ヤマハがYZF-25Rを、ホンダがCBR250RRをリリースして追随。現在の250ccスーパースポーツ市場が形成された。


 2気筒+フルカウルという世界観を生み出した張本人であるカワサキが、またしても新たな世界を切り開いてくれた! なんとカワサキとしては12年ぶりとなる4気筒250ccエンジンを搭載するスーパースポーツモデル、「Ninja ZX-25R」を発表したのだ。

 現段階でエンジンの詳細は発表されていない。ただ249cc水冷並列4気筒DOHC4バルブであるとだけしか明らかにされていない。だから最高出力やその発生回転数などは未知の世界なのだが、車体構成からスーパースポーツという名に恥じないだけの実力を秘めていると考えられる。

Ninjaシリーズ共通のシャープなスタイル

 フレームは新設計のハイテンスチールを使った軽量トレリスフレームで、フロントサスペンションには250ccクラス初採用となるSFF-BP(ビッグピストン)、ラジアルマウント・モノブロックキャリパー、ホリゾンタルバックリンク・リヤサスペンションなどを採用。これらはスポーツ走行時の操作性やコーナリング性能を追求した結果であると断言できるだろう。

SFF-BPフロントサスペンションに、モノブロックキャリパーをラジアルマウントする。

プレス成型と思われるスイングアームにホリゾンタルバックリンク・リヤサスペンションを採用する。

 クオーターマルチを復活させるにあたり、カワサキはスーパースポーツモデルとしての資質に磨きをかけたのだろう。噂では50ps超えなどとも言われる4気筒エンジンがどこまでパワフルになっているのか、車体からも期待が高まる。


 そのエンジンはKTRC(カワサキ・トラクションコントロール)やパワーモード、KQS(カワサキ・クイックシフター)といった制御技術が盛り込まれ、ライディングをサポートしてくれる。

スマートながら立体感のあるスタイル。新開発された4気筒エンジンはコンパクトな設計。

「Ninja ZX-25R」を発表したカワサキでは「スムーズで滑らかな回転フィール」を実現しつつ「低中速回転域における豊かなトルクと、高速回転域での強力なパワーを両立」したとしている。かつてのクオーターマルチが低回転域でスカスカな印象だったことを払拭しているように思われる。またカワサキのクオーターマルチといえば「バリオス」で、その高回転域の音をF1サウンドなどと形容した。これについても「吸排気系チューニングにより、ライダーはスロットルをひねるたびに、鋭く官能的なエンジンサウンドを体感」すると謳われている。

カウルに隠されたマルチエンジンは前面にラジエターを配置。その下に4本のエキゾーストパイプが並ぶ。

車体下に大型サイレンサーを備えることで、リヤタイヤ右前にマフラーを配置している。痺れるような高回転サウンドが楽しみだ。

過去のクオーターマルチというと、上位機種の弟分的な存在感だった。ところがNinja ZX-25Rは上位機種に負けないだけの存在感と、美しいと表現できる豊かなスタイリングを備えている。今から発売を心待ちにしたいニューモデルの登場だ。

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