9月9日、フェラーリはフラッグシップV12モデルにオープン版となる「812GTS」を設定したことを発表した。
世界で最も強力な市販オープンモデル
パワートレインはベルリネッタ(標準クーペ)の812スーパーファストと基本的には同様。800ps/8500rpmと718Nm/7000rpmを引き出すバンク角65度の6.5LV型12気筒自然吸気エンジンに7速デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせる。
そのパフォーマンスは3.0秒以下の0-100km/h加速、8.3秒の0-200km/h加速、そして340km/h以上の最高速を実現。同社では、世界の市販車で最も強力なオープンモデルであるとアピールしている。乾燥重量は1600kgで、前後重量配分は47対53だ。
スタイリングは812スーパーファストと基本テイストを共有するが、オープンボディ化に伴い、ルーフやトノカバー、ラゲッジコンパートメントは812GTS専用に設計。GTS独自のルックスに寄与するシート後方のバットレスは、前方への推進力を視覚的に具現化したもので、オープン時はこの下にルーフが格納される。
ルーフはリトラクタブルハードトップが採用され、14秒で開閉操作が完了。45km/h以下であれば走行中でもルーフの開閉が操作できる。
ビークスダイナミクスの面では、高性能なドライバーアシスタンス機能の搭載が特徴。「FPP(フェラーリ・ピーク・パフォーマンス)」は、コーナリング時にタイヤのグリップの限界が近づいていることをドライバーに知らせるとともに、ステアリング操作をアシストする。「FPO(フェラーリ・パワー・オーバーステア)」は、コーナーを抜けるときにオーバーステアが生じた際に、ステアリング操作をアシストする。