ブガッティ・オートモビルズは、先週、米国カリフォルニア州で開催されたカーイベント群「モントレーカーウィーク」において、新型限定モデル「チェントディエーチ」を初披露した。
かつての「EB110」へのオマージュ
チェントディエーチとはイタリア語で「110」の意味で、1990年代に生産された「EB110」へのオマージュが込められている。EB110は、創設者エットーレ・ブガッティの110歳の誕生日を記念して、当時同社を復活させたロマーノ・アルティオーリが主導して誕生させたモデル。社名に付く「EB」はエットーレ・ブガッティのイニシャルであり、彼の誕生日でもあった。
ベースモデルはシロンだが、軽量ウインドスクリーンワイパーやカーボン製スタビライザーなどの採用により、車重はシロンに比べて20kgの軽量に仕上げられている。
フロントマスクは、EB110へのオマージュが端的に表現されている。また、サイドウインドウ後方のエアインテークパネルにもその面影を見ることができる。そのほか、チェントディエチでは、フロントおよびリヤセクションでEB110をモダンに再解釈し、スタイリッシュなフォルムが与えられている。
エンジンは1600psを発揮する8.0LW型16気筒クワッドターボで、0-100km/h加速を2.4秒、0-200km/h加速を6.1秒、0-300km/h加速を13.1秒でこなす。最高速は380km/hでリミッターが作動する。
同社では、エンジンのパワーアップとボディの軽量化によってパフォーマンス向上が実現し、高速域での加速性能を向上。さらにパワーウエイトレシオも改善されたので、ハンドリングはよりダイナミック担っていると紹介している。
わずか10台のみが生産されるチェントディエーチ、販売価格は800万ユーロ(約9億5000万円)だが、すでに世界の愛好家によって完売済みとのこと。