真夏の車内は、命も危ぶまれるほどの灼熱地獄。天気予報の最高気温が36℃で晴れ模様ならば、ダッシュボード上の温度は70℃を超えることも……。今回は「夏の車内は、どのくらい高温になり、どれほど危険なのか?」を検証するため、各種食品を車内に放置。温泉卵やゆで卵はできるのか? 肉や魚は焼けるのか? 冷凍チャーハンは、ふんわりと仕上がるのか? などを実験してみた。
PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
夏真っ盛りの8月中旬。天気予報は「晴れ時々曇り」 最高気温は「36℃」 いざ、実験開始!
◆09:00 黒い鉄板の上に、生卵、冷凍チャーハン、レトルト食品などをセットして放置
電子レンジに付属の黒い鉄板の上に、「アルミホイルに包んだ生卵」「水入りの黒いカップに入れた生卵」「冷凍チャーハン」「レトルト食品(さんまの味噌煮)」をセット。
今回は、これを車内のダッシュボードの上に置いて、日が沈むまで放置。果たして、どうなる?
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◆12:00 鉄板の上は「71.3℃」を記録
車内の様子を見に、駐車場へGO。時間はお昼の12時。なお、一日の中でもっとも暑くなるのは、一般的に12時~14時の時間帯。
車内に入りたくなかったが、気合を入れて突入。車内に入った瞬間、9時の時点よりも、確実に温度が上昇しているのが分かる。まさに灼熱地獄。
「私はなぜこんな実験をしているのだろう……」と心の中で叫びながら、鉄板の上の温度を測ってみると、71.3℃。鉄板を手で触れてみると、「あちゃちゃっちゃ!」の状態。鍋掴みがなくては、とても熱くて持てない。ヤケドしそうなくらいに熱いのだ。
鉄板上で「マグロ」と「ベーコン」を焼いてみると……
71.3℃になった鉄板の上で、刺身用の「マグロ」と、「ベーコン」を焼いてみる。
「ジュ―♪ジュ―♪」と焼ける音はさすがにしない。3分ほどで裏返してみると、熱が通って色が変わっている。
10分ほど放置してみると、「焼けた」というよりも、「干からびた」感じで水分が抜け、燻製のようになっていた。
あまり美味しそうではないが、試しに少しかじってみる。結果は、マグロとベーコンを、「生ぬるして気持ち悪くしたような」味だった。
レトルトの「さんまの味噌煮」の温度は43.3℃。そのお味は?
71.3℃になった鉄板に置かれた、レトルトの「さんまの味噌煮」。この時点で封を切り、中身の温度を測ってみたところ、43.3℃。
お皿に移して食べてみると、湯気は出ないが、程よい温度でとっても美味しい。ちなみにこの商品は、湯せんしなくても食べられるタイプ。コレなら真夏の被災時なんかには活用できる技かもしれない。
◆19:00 実験終了。温泉卵、ゆで卵、冷凍チャーハンは“完成”したのか?
※注:上記はすべて自己責任で調理し、食したものです。もしも真似をして体調を崩しても、筆者及び弊社は一切責任を負いません。