フォードはこのほど、同社のモータースポーツ部門「フォード・パフォーマンス」とレーシングマシンの設計・開発を請け負うマルチマティック社（カナダ）との共同開発によって誕生させた、フォードGTをベースにしたハイパフォーマンスモデル「フォードGT MkⅡ」を発表。7月4〜7日に英国グッドウッドで開催されたモータースポーツの祭典「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で初披露したことを報じた。
3.5Lターボの「エコブースト」は700psを発揮
このモデルは、フォードがレース活動で培ってきた技術やノウハウを導入したサーキットトラック専用モデル。WEC（FIA世界耐久選手権）をはじめとする各レースのレギュレーションとは無関係に開発されており、フォードGTの潜在的なパフォーマンスが最大限に引き出されているのが特徴だ。
3.5LV型6気筒ターボの「エコブースト」エンジンは700psを発揮。このスペックは標準モデルに対して53psの上乗せだ。トランスミッションは7速DCTを組み合わせる。
外観では、レースで実証されたエアロダイナミクス技術により、フロントからリヤエンドまで空力性能を追求したアイテムを装着。大型のリヤウイングやリヤディフューザーは目を引くディテールだ。
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数々の空力パーツにより、標準モデルのフォードGTと比べて400%以上のダウンフォースを発生。さらに、ボディの軽量化も追求されており、標準モデルより200ポンド（約91kg）以上軽い車重を実現している。
ブレーキはブレンボ製で、フロントが15.5インチ、リヤが14.1インチのカーボンセラミックディスクを採用。ホイールはミシュラン・パイロットスポーツのGT用タイヤを装着する。19インチサイズのホイールは独自の鍛造アルミ製だ。レーシングカー由来のサスペンションを組み合わせるこの足まわりによって、重力加速度2G以上の横グリップが引き出でるという。
6点ハーネス式のスパルコ製レーシングシートやレーシング仕様の非円形ステアリングホイール、キャビンに張り巡らされたロールケージなど、キャビンもレーシングカーのコックピットさながら。センターパネルにはリヤカメラの映像を映し出すモニターが備わるほか、ラップタイムをはじめとするMoTeC製の走行データ取得システムも搭載されている。
フォードGT MkⅡは世界45台のみが限定生産される。ちなみに米国市場での発売価格は120万ドル（約1億3000万円）とのこと。
