デンソーと愛三工業は、パワートレイン事業、および将来の成長領域における競争力強化に向け、デンソーから愛三工業へのパワートレイン事業の一部譲渡、およびデンソーの愛三工業に対する出資比率の引き上げについて検討を開始することを、2019年5月20日開催の取締役会において決議し、両社で基本合意した。
今、自動車業界は100年に一度と言われる大変革の時代に直面している。ハイブリッド車や電気自動車など、電動車への期待がグローバルに高まる一方で、従来の内燃機関においても、さらなるCO2排出量の低減や低燃費の実現が求められている。今回の基本合意によって、デンソーと愛三工業は、両社のパワートレイン領域における重複分野を統合し、当分野の競争力向上を目指すとともに、限られたリソーセスを新たな成長分野へシフトし、さらに連携を強化することで、将来のモビリティ社会の実現に貢献する。
<基本合意の内容>
■ デンソーのパワートレイン事業における一部事業の愛三工業への譲渡を検討
デンソーのパワートレイン事業におけるフューエルポンプモジュール等、一部製品の開発・生産・販売の一連の事業を愛三工業に譲渡することについて検討を開始。生産の効率化や低コスト化を追求し、継続的なパワートレイン製品の開発と生産を行う。
■ 相互の連携強化のため、デンソーによる愛三工業への出資比率の引き上げを検討
デンソーがトヨタ自動車株式会社の保有する愛三工業の全株式を取得することに関する検討を開始。愛三工業への出資比率を引き上げることで、連携を一層強化し、将来の成長領域における競争力向上を目指す。
本合意に基づき、デンソーと愛三工業は、今後、具体的な検討を進め、2019年秋を目途に正式契約の締結を目指す。なお、本事業譲渡および出資比率の引き上げは、各国・地域の競争法当局の承認取得等を条件とする。