日立オートモティブシステムズのEV向けインバーターが、本年3月に欧州で販売開始となったアウディ初の量産電気自動車である「Audi e-tron」に採用された。
世界的規模での環境規制の厳格化に伴い、電動車両の普及が各国で推進されており、電動車両の性能向上に寄与する、より高出力で高効率なモーターやインバーターなどの電動パワートレインシステムが求められている。
今回、アウディが採用した日立オートモティブシステムズのインバーターは、EV専用に開発、設計されたもので、高出力密度によって動力性能の最大化に貢献している。具体的には、新世代のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を内蔵した、小型高効率両面冷却パワーモジュールを搭載したことにより、インバーターとしては同社従来製品と比較して約160%となる高出力密度を実現した。
「Audi e-tron」は、2基の電気モーターと電動4輪駆動システムによって、優れた動力性能をドライバーに提供するフルサイズSUVで、日立オートモティブシステムズはその電動パワートレイン技術をインバーターで支援する。
なお、本製品は5月22日(水)から5月24日(金)までパシフィコ横浜にて公益社団法人自動車技術会の主催により開催される「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」に出展する。