Dセグメントのベンチマーク「Cクラス」。そこに盛り込まれる技術とシステムは世界最先端だ。喫緊の課題である環境問題については48Vシステムを採用、ドライバーに我慢を強いることのないパワートレインとした。排気量を下げながらパフォーマンスを高めたディーゼルもトピックだ。運転支援技術の充実ぶりも目覚ましい。ドライバーの負担軽減に大きく寄与するシステムである。常に追われる立場ながら、その都度ライバルを振り払い、最先端を行く新型Cクラスの技術を紹介しよう。
TEXTZ●安藤 眞 (ANDO Makoto)
新型Cクラスのボディ部材構成
左はセダン、下はステーションワゴンの図版で、ともにW205デビューの際の資料だが、2018年7月の改良後のCクラスでも基本は同一。セダンの紺/ステーションワゴンの紫は同じ部材で、ホットスタンプで加工する超高張力鋼板、セダンの薄紺/ステーションワゴンの薄紫が超高張力鋼板である。アルミ合金はキャスト/引き抜き/板材を適材適所で使い分けていて、とくに前後サスペンションマウントにキャストアルミを用いることで軽量化と高剛性を両立させている。これらの構造により、セダンでは先代比で70㎏、ステーションワゴンでは75㎏の軽量化を実現した。
パッケージング
新形状のバンパー
AMGラインのホイール
M264
排気量:1497㏄
内径×行程:80.4㎜×73.7㎜
圧縮比:10.5
最高出力:184㎰(135kW)/5800-6100rpm
最大トルク:280Nm/3000-4000rpm
カムトロニック
コニックシェイプ
BSGのテンショナー
M274
エンジン形式:直列4気筒ガソリンターボ
排気量:1595㏄
内径×行程:83.0㎜×73.7㎜
圧縮比:10.3
最高出力:156㎰(115kW)/5300rpm
最大トルク:250Nm/1200-4000rpm
OM654
エンジン形式:直列4気筒ディーゼルターボ
排気量:1949㏄
内径×行程:82.0㎜×92.3㎜
圧縮比:15.5
最高出力:194㎰(143kW)/3800rpm
最大トルク:400Nm/1600-2800rpm
M276
エンジン形式:V型6気筒ガソリンターボ
排気量:2996㏄
内径×行程:88.0㎜×82.1㎜
圧縮比:10.5
最高出力:390㎰(287kW)/6100rpm
最大トルク:520Nm/2500-5000rpm
M177
エンジン形式:V型8気筒ガソリンターボ
排気量:3982㏄
内径×行程:83.0㎜×92.0㎜
圧縮比:10.5
最高出力:510㎰(375kW)/5500-6250rpm
最大トルク:700Nm/2000-4500rpm
9Gトロニック
フロント
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リアー
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フロントセクション
リヤセクション
ヘッドライトユニット
ミリ波レーダー
Cクラスの測距用デバイス
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