適度なサイズのスポーツモデルといえば、かつてはBMWならM3、ポルシェなら911だった。しかし、いずれのモデルも大きく、また高級化していった。そんな経緯もあり、今やそのポジションは、BMWならM2が、ポルシェなら718ケイマンが受け継いだと言えるだろう。価格帯もM2が876万~901万円、718ケイマンSが862万~909万2000円と拮抗している両車を、サイズ面から比べてみよう。
BMW M2コンペティション 全長×全幅×全高:4475×1855×1410mm ホイールベース:2695mm
ポルシェ・718ケイマンS 全長×全幅×全高:4385×1800×1295mm ホイールベース:2475mm
どちらも全長4.5m未満とコンパクトなボディサイズだが、ポルシェ・718ケイマンSはBMW M2コンペティションよりも90mm小さい。全幅と全高を比べてみても、ひと回りはサイズが違う。
これは、2シーターの718ケイマンSと、後席を持つM2コンペティションという乗車人数の違いが大きく関係している。M2の後席は決して広くはないが、実用性においては718ケイマンSよりも優れていると言えるだろう。
BMW M2コンペティション 全幅:1855mm トレッド:フロント1580/リヤ1600mm
ポルシェ・718ケイマンS 全幅:1800mm トレッド:フロント1515/リヤ1540mm
全幅は55mm差でBMW M2コンペティションが大きい。ポルシェ・718ケイマンSは全幅が1800mmと、機械式立体駐車場への入庫も容易なサイズに収められている。この数値は先代のBMW3シリーズと同じであり、街中での実用性においてはアドバンテージとなる。
BMW M2コンペティション 最小回転半径:5.6m
ポルシェ・718ケイマンS 最小回転半径:5.5m
最小回転半径は0.1mと僅差ながら、ポルシェ・718ケイマンSが取り回しにおいて優位に立つ。どちらのモデルも、街中や駐車場での小回りが利くので、日常生活においても乗りやすい。
BMW M2コンペティション 荷室容量:390ℓ
ポルシェ・718ケイマンS 荷室容量:150ℓ(前)/275ℓ(後)
一般的な乗用車として、過不足のない荷室容量を備えるBMW M2コンペティション。一方のポルシェ・718ケイマンSは前後合わせて425ℓと、乗員2名に対して十分な荷室容量を備える。ただし、リヤのラゲッジスペースは高さがあまりなく、また荷物を満載にすると後方視界が遮られるため、数値ほどのスペースはないと考えた方が良いだろう。