Hシステムの撤去が止まらない。2019年1-3月に全国で15機のオービスが撤去されたが、その内、なんと、13機がHシステム! すでに昨年1年間の撤去数を上回わっているのだ。未だにHシステムより遙かに古いレーダー式やループコイル式があちこちに残っていると言うのに、なぜ、警察は今年になって、再びH撤去のペースを上げ始めたのか。その理由とは?
残りの150機も、徐々にメンテナンス不能となる!?
一昨年暮れから昨年末までに撤去されたHシステムは、12機。一昨年は30機近くが姿を消したのに対し、急激なペースダウンとなった。が、今年に入り、この3月までに、すでに昨年1年間を上回る13機が撤去されている。もちろん、オービスの撤去にはそれなりのコストと手間がかかり、一朝一夕にできるものではない。が、それにしても、今年の急激なペースアップには、明らかな意図を感じるのだ。
ここで、新たな事実が!
Hシステムの製造メーカーである三菱電機が、2008年にその製造&販売から撤退していることは何度もお伝えしているが、なんと、昨年の3月に、メンテナンスを含んだ、すべての対応を終了したというのだ。つまり、今後、全国に約150機残存しているHシステムは、メーカーによる保守点検が受けられないということになる。もちろん、実際の保守点検は、警察から委託された業者がマニュアルに基づきやっているので、今でも多くのHが稼働しているはずだが、例えば、なんらかの部品交換が必要なトラブルがあったとしても、手持ちの在庫が無くなればもはや修理不能。あとは撤去を待つばかりとなることに間違いはない。
なるほど、ここへ来て、Hシステムの撤去が再加速したのは、こんな理由もあったということ。速度取り締まりの常識を変えた最先端の機器として一時は300ヵ所以上に設置されていたHシステムも、もはや終焉を迎えるばかり。代替えはLHと新型L(いずれも東京航空計器製)しかない以上、新設ペースが鈍っているというのもうなずける話だ。
果たして、今後の固定式オービスの行方は?