2016年にファイナルエディションが発売された「W800」が、2019年に復活。カワサキ名車Wの伝統的なスタイルを継承しながら、「W800 STREET」と「W800 CAFE」の2つのスタイルで登場、大阪モーターサイクルショー2019に展示された。
REPORT●山下博央 PHOTO●山下博央/山田俊輔
ここ数年、毎年のように注目度の高いニューモデルを発表してきたカワサキ。今年の注目はなんといっても「W800 STREET」と「W800 CAFE」の2台だ。
1998年に登場した「W650」は、現在に至るネオクラシックブームの火付け役となった。その後継モデルである「W800」を経て、EICMA2018では「W800 STREET」と「W800 CAFE」の2台が登場。今回の大阪モーターサイクルショーにも展示されたというわけだ。
STREETはW650からの基本スタイルとなるアップハンドル仕様となるが、CAFEは低いハンドルバーとビキニカウルを備えたカフェレーサースタイルを採用しているのが特徴だ。一見すると先代のW800をベースにしているようにも思われるが、完全フルモデルチェンジを果たしたモデルとなっている。
「W800 STREET」は1966年に発表されたW1からのスタイルを受け継ぎ、アップライトなハンドルバーやタックルロールシートがクラシカルなスタイルを演出する。実際にまたがってみると、やや広く感じられるハンドルバーとシートによるポジションが絶妙であり、空冷バーチカルツインの躍動感ある走りをのんびり楽しみながら走りたい気分になる。足着き性も良好で、多くのライダーが親しめるサイズ感となっているように思われる。
一方、「W800 CAFE」は、アルミ地のビキニカウルと低めセットされたハンドルバーで、レーシーなポジションを連想するが、またがってみると、窮屈な前傾姿勢を強いられることはない。アップライトなポジションを好む傾向にあるリターンライダーでも、決して辛いポジションではないはずだ。ただ、緩やかに前傾してハンドルを握れば、スポーティな走りを楽しみたくなる衝動に駆られる。
「W800 SREET」「W800 CAFE」ともにすでに発売は開始されており、好調なセールスを記録しているとのこと。気になる人は実車を間近でみて、早めの決断をお勧めする。
また、カワサキブースには2019年にニューモデルの「VERSYS 1000 SE」や「Ninja ZX-6R」の展示が行われているほか、実車にまたがることも可能。さらに、ブース内ではカワサキオリジナルのウエアも多数展示された「モーターサイクルライフゾーン」で、バイクごとに合わせたウエアコーディネイトの提案も行っている。