ミニバンでありながら、本格派SUVでもあるという不思議な立ち位置を確立している三菱デリカD:5。だから何がライバルかを絞るのも難しい。今回はミニバンのステップワゴン、そしてSUVのフォレスターとディスカバリスポーツを俎上に乗せ、エンジン、インテリア、スペックなどを横比較してみたい。
※ミラーto ミラー、シート高、ラゲッジスペース内寸法の数値は編集部調べのもの。
REPORT●小林秀雄(KOBAYASHI Hideo)(身長:173㎝)
デリカD:5×ステップワゴン×フォレスター×ディスカバリースポーツ「比較インプレッション編」
DELICA D:5 P
全高:1875mm
全長:4800mm
ホイールベース:2850mm
全幅:1795mm
ミラー to ミラー:2110mm
荷室開口高:620mm
高品質なマテリアルを採用し、室内の上質感を向上。10.1型の大型純正ナビや視認性に優れたハイコントラストメーターが備わるほか、「P」にはマルチアラウンドモニターも標準装備。ユーティリティも確実にレベルアップしている。
機能的なファブリックシートを標準装備。2列目席、3列目席ともにスライド機構が備わり、乗車人数や荷物に応じてスペースをアレンジすることが可能。3列目席の実用性も高い。
3列目席を前方にスライドさせれば、奥行きは最大550㎜まで拡大可能。荷室側面への跳ね上げ格納を利用し、2列目席を前方にスライドさせれば、さらに広大な奥行きも確保できる。
STEPWGN SPADA HYBRID G・EX Honda SENSING
全高:1840mm
全長:4760mm
ホイールベース:2890mm
全幅:1695mm
ミラー to ミラー:2030mm
荷室開口高:360mm
オンダッシュメーターやピアノブラック調加飾で先進性を表現。便利な収納類も多数備わる。グレード別に左右独立かトリプルゾーンのフルオートエアコンが標準装備され、Hondaインターナビはメーカーオプションとして設定。
一部グレードに8人乗りもオプション設定されるが、2列目席にキャプテンシートを備える7人乗りが基本。3列目席は床下格納を採用するため、シート自体はデリカD:5と比べて小さい。
開口高が低く、自転車などの大きな荷物も積み降ろしが楽。3列目席は左右分割で床下へ格納することが可能で、2列目席も前方にスライドさせれば、広大でフラットな荷室を実現できる。
FORESTER X-BREAK
全高:1730mm
全長:4625mm
ホイールベース:2670mm
全幅:1815mm
ミラー to ミラー:2070mm
荷室開口高:700mm
左右対称を基本としたシンプルかつ機能的なデザインを採用。「X-BREAK」にはレッドオレンジの加飾が加わり、溌剌とした印象に。空調は左右独立フルオートエアコンが標準装備で、ナビは販売店オプションとして設定される。
四車の中で唯一サードシートを備えない5人乗りで、「X-BREAK」には専用の撥水ファブリック/合成皮革シートが標準装備される。後席空間は広く、シートにはリクライニング機構が備わるため、ゆったりとした姿勢を取ることもできる。
サードシートを備えないためフロアの奥行きが広く、とても実用的。後席は6対4分割可倒式で、ワンタッチフォールディング機構も備える。「X-BREAK」はさらに撥水カーゴフロアも装備。
DISCOVERY SPORT HSE Luxury
全高:1725mm
全長:4610mm
ホイールベース:2740mm
全幅:1895mm
ミラー to ミラー:2160mm
荷室開口高:730mm
上質なトリムが随所に散りばめられ、ダイヤル式のシフトレセレクターなど、ユーティリティも独特。空調はグレード別に左右同時調整かデュアルゾーンのフルオートエアコンが備わり、10.2インチのナビは全車に標準装備される。
「Pure」を除くグレードにサードシートをオプション設定。ただし、広さや実用性はデリカD:5には及ばない。「Pure」を除いて2列目席にはスライドとリクライニング機構が備わる。
サードシート装着車の奥行きは約200㎜だが、シートを格納すれば930㎜となる。2列目席は「Pure」を除いてスライドさせることも可能。その場合の奥行きは約1100㎜となる。