日本円で約3億円から……という超高額スーパースポーツのシロンのみを現行ラインナップとするブガッティだが、なんと約380万円というお値頃感(?)に溢れるエントリーモデル(?)が登場した。往年のレーシングカー「タイプ35」そのままのスタイルで、もちろんモールスハイムの職人によって生み出される本物のブガッティだ。これなら我々にも買えるかもしれない!?
1926年、ブガッティの創始者であるエットーレ・ブガッティは、一番下の息子であるローランド君が4歳になった誕生日のお祝いにと、当時ブガッティで最も成功したレーシングマシンであったタイプ35を1/2スケールにしたペダルカーを制作した。
これが話題を呼び、「正式なブガッティ車」として1927年から36年の間に約500台が生産され、懇意にしている顧客向けに販売されたという。
そして2019年、創業110周年を迎えたブガッティは、この「ベイビー・ブガッティ」を再び現代流に制作することになった。
初代とは異なり、二代目ベイビーは本物のタイプ35の3/4サイズとなり、子どものみならず大人でも運転することができる。
電気モーターで後輪を駆動し、取り外し可能なリチウムイオンバッテリーを搭載する。回生ブレーキやLSD(!)を備えた本格的な車体構成で、ボディはモールスハイムの職人によって手作りされる。
パワーは最高速度が20km/hに制限された1kWのチャイルドモードと、最高速度が45km/hに制限された4kWのアダルトモードが用意され、さらにシロンにも用意される「スピードキー」なるオプションを選択すると最大で10kWを得られ、さらにスピードリミッターもカットされるという。
価格は3万ユーロ(約380万円)で、初代と同じく500台の限定生産となる。ただし、当然ながらブガッティの優良顧客でなければ買う権利を与えられないと思われる……。