マツダが世界初公開するという新型SUVの登場前、これまでのデータからその姿を想像してみた。
「CX-何番」で登場するかを予想する
マツダがジュネーブモーターショーで新型SUVを世界初公開する。リリースによれば「新世代商品第二弾」という言い方をしている。ということは、マツダ3のSUV版というのが順当な見方だろう。
基準車(という言い方も不思議だが)とSUVシリーズの登場日時について整理してみよう。
060108 CX-7発表@デトロイト
110802 CX-5発表@フランクフルト
120829 アテンザ発表@モスクワ
130627 アクセラ発表@北米
140717 デミオ発表@日本
141119 CX-3発表@ロサンゼルス
151119 CX-9発表@ロサンゼルス
160614 CX-4発表@北京
161116 CX-5-2発表@ロサンゼルス
170725 CX-8発表@日本
こうして見返してみると、(CX-7はさておいて)基準車となるアテンザ/アクセラ/デミオは一年ごとにデビューし、その後にSUVシリーズが続々と登場してきたことがわかる。なお、CX-5はそれらに先立ち、一足先にスカイアクティブテクノロジー搭載第一弾として現れたのは皆さんもよくご存じのとおりだ。
この時系列で考えると、CXシリーズで一番古かったCX-5はすでに第二世代へ、次に古いCX-3のモデルチェンジというのが予想できる。CX-5(1)からCX-5(2)には5年の歳月があり、それをあてはめてもちょうどCX-3(2)として時期が重なりそうだ。
それとは別に考えられる線が、まったく新しいSUVの登場というシナリオである。現在欠番の「6」と「7」のデビューである。
CX-7は上記のタイムラインにも記したとおり、かつて存在したクーペライクなSUVであった。相当早い時期に直噴ターボエンジンを搭載した意欲作だったが、スカイアクティブテクノロジー展開前に生産を終え、以降それらしき噂は一切流れてこない。CX-6というクルマはかつて存在したことのないSUVで、もし登場するとするなら 番号どおりにCX-5の上位機種ということになろう。しかしその役目を担うクルマとしては「CX-8」と「CX-9」がすでにあり、3機種目としてあえてデビューさせるという線は考えづらい。
上掲のグラフからもわかるとおりCXシリーズの分布はきれいに右上方向の帯を描いている。マツダの基幹車種がアクセラ/CX-5あたりだと考えれば、やはり登場するのはCセグメントの新型SUVということになりそうだ。
Mazda3ベースの新型SUVのボディサイズを検討してみる
マツダ3がベースとしたら、果たして新型SUVはどのような寸法に落ち着くだろうか。ここで、デミオ/CX-3、アクセラ/CX-4のサイズを比較してみよう。
【デミオ/CX-3】
全長差:215mm
全幅差:70mm
全高差:25mm
軸距差:0mm
輪距差:30/40mm
【アクセラ/CX-4】
全長差:163mm
全幅差:45mm
全高差:65mm
軸距差:0mm
輪距差:29/27mm
全長差は参考程度にとどめてもらって、ここで注目したいのは全幅と全高の寸法の違い。基準車からSUVに仕立てるに当たって、同じレンジのクルマならそう極端に数字は大きくできない。実際、CX-3/CX-4ともに拡大幅は10cm弱に収まっている。
そこで、アクセラ/CX-4の寸法差をそのままマツダ3に当ててみると、以下のような数字が現れる。
【マツダ3/新型SUV】
全長:4459/4622mm
全幅:1798/1843mm
全高:1440/1505mm
軸距:2726/2726mm
輪距:(前)1567/1596mm (後)1579/1606mm
まことに乱暴な手法ではあるが、数字を見るとなんとなく姿が浮かんでくる。ただし、マツダは全幅1840mmというのがどうやら上限値らしく、それはアテンザ/CX-9/CX-8の数値を見てもすべて1840mmで揃えていることからもうかがえる。おそらく、新型SUVも全幅は最大1840mm以内に抑えてくるだろう。
果たしてどのようなサイズとスペックで登場するか。日本には導入されるのか。ショーの開催を楽しみに待ちたい。