東芝デバイス&ストレージは、このたび、車載ボディ系ネットワークであるLIN 2.0(Local Interconnect Network)のマスターと通信可能なLINスレーブ機能を搭載した、DCモータドライバ「TB9058FNG」のサンプル出荷を開始した。2019年12月から量産出荷を開始する計画。
新製品は、外部からのLIN信号によりモータの回転目標の位置データを受信し、回転目標までモータを駆動する。拡張チェックサム対応(*1)のLIN通信機能と、H-Bridgeモータドライバをハードウェアのロジック回路で制御するため、ソフトウェア開発が不要。さらに、過電圧、過電流、過熱の検知機能を搭載しているため、異常状態での動作継続を回避できる。動作温度は-40~125℃を確保し、車載用電子部品認定規格「AEC-Q100」への適合を予定している。
■ フルハードウェア構成による簡単な制御
→ソフトウェア開発不要、LIN通信によるモータ制御可能
■ 業界最低レベル(*2)のオン抵抗と消費電流(車載HVACダンパー調整用ドライバ基準)
→オン抵抗(上下和):2.2Ω(typ)、消費電流:10μA以下(スリープモード)
■ 1BUS上に16個のスレーブ接続
→端子切り替えにより16個のNode IDを設定可能
■ 各種異常検出機能、フラグ出力機能付き
→過電圧検出、過熱検出、過電流検出
主なアプリケーション:車載HVACダンパー調整用
注1 拡張チェックサム:LIN2.0以上のチェックサム方式
注2 2019年1月31日現在、同社調べ