GTウイングで圧倒的なシェアを誇るボルテックス。東京オートサロンのブースでもさまざまなウイングを展示していたが、その展示の最前列に置かれていたのが「スワンネック」タイプのGTウイングだ。
ボルテックスの中嶋代表に話を聞いたところ、この「スワンネック」の始まりは、ヨーロッパのプロトタイプのスポーツカー選手権から来ているとのこと。レースのレギュレーションにより、ウイングのサイズが大幅に規制され、それでも最大限の空力効率を追い求めた結果の形状だという。
実は、ウイングの下部のスペースに、空力効率に大きな影響があるのだ。
簡単にウイングの効果を説明すると、ウイングの上部と下部の流れる空気の速さの差で圧力差が生まれてダウンフォースが発生する(飛行機の浮力と逆の原理)。
その下部に、一般的なウイング取り付けのためにステーがあっては、ウイングの効率が落ちてしまう。
そこで、ウイングを下からステーで支えずに、上部から固定するのが「スワンネック」。ウイングのサイズや高さなど、厳しいレースのレギュレーションを打破するために生まれてきたのだ。
もちろん、重量的には一般的に下から支えたほうがラク。そのため、上から固定する「スワンネック」は、強度確保のため構造的にもコストもかかるという。
さて、GTマシンにも使用されている「スワンネック」だが、チューニングカーにはレギュレーションがないので、空力面でスワンネックにするメリットはほとんどないと中嶋代表はいう。
しかし、常に新しスタイルを取り入れたいモノ好きとしては、この「スワンネック」が気にならないわけがないのだ。