川崎重工は、このたび船舶用推進装置である「川崎レックスペラ」の累計生産1000台を達成したと発表した。
「川崎レックスペラ」は、水平方向360度の任意の方向に推進力を得られる全旋回式推進機で、推進機・舵の機能を備えている。高い操船性を得られることから、主にタグボートやサプライボート、特殊作業船、自己昇降式作業台船(SEP船)などに採用されている。
川崎重工は、1975年に「川崎レックスペラ」の開発に着手し83年に生産を神戸工場で開始した。その後、市場要求に応えるべくラインアップを拡大し、現在、標準シリーズは11型式(410~4500kW)、水中交換式は4型式(3800~6500kW)、昇降式は5型式(590~3000kW)を生産している。
2013年1月には播磨工場内に専用工場を立ち上げ、生産能力を強化した。18年には推進性能の向上による省エネ化、船内におけるメンテナンス性の容易化、優れた環境性能という特長を有する最新モデルのKST-E型(標準シリーズ)を開発し、初受注している。
□累計生産1000台目の「川崎レックスペラ」の概要
搭載船 タグボート
型式 KST-180ZF/A1(標準シリーズ)
駆動動力 1471kW(2000ps)
プロペラ径 2.2m