日立オートモティブシステムズは、ドイツ連邦共和国の輸送用機器メーカーKnorr-Bremse AG(クノールブレムゼ社)との間で、日立オートモティブシステムズの商用車用パワーステアリング事業をクノールブレムゼ社に譲渡することで合意し、7日、株式譲渡契約を締結した。具体的には、日立オートモティブシステムズが新会社を設立し、新会社へ本事業を吸収分割した後、新会社の株式をクノールブレムゼ社の香港における100%子会社であるKnorr-Bremse Asia Pacific (Holding) Ltd.へ譲渡する。
パワーステアリングは、ブレーキやサスペンションと並んで自動車車両の挙動制御を支える装置。日立オートモティブシステムズは、商用車用のパワーステアリング事業において、小型、軽量、高出力な油圧アシストタイプのインテグラルパワーステアリングギアを製造・販売している。
日立オートモティブシステムズは、今回の事業譲渡により、さらなるコア事業の強化に注力する。今後も、車両の運動性能を向上させる、乗用車向けステアリング、ブレーキ、サスペンションなどのシャシー製品に加え、電動化および先進運転支援・自動運転(ADAS/AD)など、強みを持つ電子・電動化技術を生かした、モーター、インバーターなどの電動化製品や外界認識センサー、電子コントローラーなどの自動運転分野に対する事業の強化を推進していく。
クノールブレムゼ社は、1905年の創業以来、鉄道・商用車用のブレーキシステムの分野で世界をリードしてきた企業。今回の事業譲渡により、クノールブレムゼ社のグローバルな顧客基盤や技術、ノウハウを活用して本事業を発展させていく。また、ブレーキとステアリングの統合制御技術など、クノールブレムゼ社が推進する商用車向けの先進運転支援・自動運転の技術開発に本事業が貢献することで、同社のグローバルな事業展開を加速させる。
株式譲渡契約締結日 2018年12月7日
吸収分割契約締結日 2019年1月(予定)
吸収分割効力発生日および株式譲渡日 2019年3月1日