ボルボ・カーズは11月26〜29日にロサンゼルスで開催されるオートモビリティLAにおいて、最先端の自動運転技術を披露すると発表した。つい先日、コンセプトカーや実車を展示しないことで話題となったボルボ・カーズだが、こんな隠し玉が待っていた。
今年9月にボルボ・カーズが発表した「360cコンセプト」は将来のボルボが考える自動運転のビジョンを明確化したものだった。360cコンセプトは自動運転車の4つの使い方として、「睡眠できる環境」「動くオフィス」「リビングルーム」「エンターテイメントスペース」をイメージしている。 360cコンセプトを始めとする今後のボルボ・カーズの自動運転車にとって重要なのが、パルスレーザー信号を利用して物体を検出するライダー(Light Detection And Ranging)技術だ。ライダー・センサーは自動運転車に信頼性の高い長距離認知機能をもたらし、複雑な交通環境化の中でも安全に誘導できる重要なテクノロジーである。 11月26〜29日にロサンゼルスで開催される「オートモビリティLA」で、ボルボ・カーズはパートナー企業のルミナー社と提携して開発した最先端のライダー・センサー&認知機能技術を展示すると発表した。
ルミナー社がボルボ・カーズと開発した新しい認知機能は以前のセンサーでは実現不可能だった腕や足はどの部位を含めた人間の姿勢を詳細に検知できるという。最大250mの範囲で物体を検出することが可能で、これまでのライダー技術を遥かに凌駕する性能を実現した。 ボルボ・カーズ研究開発担当上級副社長のヘンリック・グリーン氏は「自動運転技術は、人間が運転する限界を超越して新しいレベルの安全をもたらします。これにより安全性は向上し、ボルボが自動運転を先導するメーカーであることを証明します。こうした技術は、最終的には顧客や社会全体に新たな利点をもたらすことになるでしょう。ルミナー社とボルボ・カーズは、こうした利点を実現する目標を共有しています。この新しい認知技術は、その過程における次なる重要なステップとなります」と自動運転のリーダー的存在になることを示唆した。 またルミナー社の創設者であり最高責任者のオースティン・ラッセル氏は「ボルボ・カーズの研究開発チームは、自動運転の開発における最も高度な問題を解決するため、目覚ましいスピードで活動しています。当社の開発環境が拡大することで、彼らはドライバーを運転から解放する自動運転システムの開発の最前線を担い続け、最終的に消費者向けの車両に搭載することができます」と自社の技術の高さをアピールしている。