優れた多用途性やオフロード走行性能、7人すべての乗員に快適さと広い視界をもたらすスタジアムシートなどを併せ持つ、ランドローバー・ディスカバリー。
「3列目まで大人がしっかり座れる」パッケージングに、上質かつ洗練されたデザイン、日常の運転において街乗りから高速走行までドライバーの意図通りに走り、すべての乗員が安心し、そして楽しめる快適性・静粛性を兼ね備えた、マツダ国内最上位の3列シートSUV、CX-8。
そのサイズ、荷室容量、最小回転半径などを比較してみよう。
SUVはいまや全世界的なブームとなり、世界中の自動車メーカーが矢継ぎ早に新型車を投入してしのぎを削っている。だが3列シート、それも3列目まできちんと大人が座れるモデルは少ない。ランドローバー・ディスカバリーとマツダCX-8は、その数少ない例外に当てはまるクルマである。果たしてそのサイズの違いは? 今回は両車とも日本仕様のスペックで比べてみた。
ランドローバー・ディスカバリー 全長×全幅×全高:4970×2000×1890mm ホイールベース:2925mm
マツダCX-8 全長×全幅×全高:4900×1840×1730mm ホイールベース:2930mm
こうして数値を比べてみると、スクエアな外観のおかげで大きく見えるディスカバリーと、曲線的なデザインで小さく見えるCX-8との差は、見た目ほど開いていないことが分かる。ただしディスカバリーは全幅が2mに達しており、自宅に相応の車庫が求められるのはもちろん、外出先でも停められる駐車場が限定されるのは言うまでもない。
ランドローバー・ディスカバリー 全幅:2000mm トレッド:フロント1705/リヤ1700mm
マツダCX-8 全幅:1840mm トレッド:フロント1595/リヤ1600mm
ランドローバー・ディスカバリー 最小回転半径:5.9m
マツダCX-8 最小回転半径:5.8m
理論上は縦置きエンジンのFRをベースにした4WD車で、全幅も2000mmと広いためホイールハウスを大きく取れ、前輪切れ角を深くしやすいはずのディスカバリーだが、最大で285/40R22 110Yのタイヤを履くため回転半径は大きめ。対するCX-8は225/65R17 102Hまたは225/55R19 99Vと比較的細身なこともあり、横置きエンジンのFFor4WD車ながらディスカバリーよりも小回り性能に優れている。
ランドローバー・ディスカバリー 荷室容量:全席使用時258ℓ/3列目格納時1137ℓ
マツダCX-8 荷室容量:全席使用時239ℓ/3列目格納時572ℓ
決定的に異なるのは3列目格納時。ディスカバリーが1137ℓもの容量を確保しているのに対し、CX-8はわずか572ℓに留まっている。ただしこれは2列目の居住性の裏返しでもあり、ディスカバリーはあくまで必要充分レベルなのに対し、CX-8はショーファードリブンカーとして使えるほどゆとりがある。
全席使用時の容量も、CX-8の数値は床下容量65ℓを含むため、実質的には174ℓしかなく、こちらもディスカバリーの圧勝と言えそうだ。
なお、ディスカバリーには2列5人乗り仕様も設定されており、こちらの荷室容量は7人乗りの1137(3列目格納時)~2406ℓ(2・3列目格納時)より94ℓ大きい1231~2500ℓとなっている。CX-8の2・3列目格納時荷室容量は公表されていない。