広報写真はもう何度も見た! 実物が見たいのだ! クルマを借りたんだったら潜るのがMFi! ジムニーのフレームとシャシーを詳細に見てみよう。
──と言いながらタイトルの写真は広報写真。そうなのだ、やはりここぞというところは部品単位で撮影できるオフィシャル素材に敵うものはなく、いつもお世話になっております。
しかし広報素材は世界中のあらゆるところで目にするのもまた事実。そこから先が知りたい、別な角度から眺めたい、実際の構造を知りたい。そんなアナタのために潜ってきた。
操舵装置
世の大半が操舵装置にラック&ピニオンを用いるところ、ジムニーはボール&ナット型を堅持する。リサーキュレーティングボール、ボール循環式とも称する本方式は、かつてのメルセデス・ベンツなどが備えていたことをご記憶の方もいらっしゃるだろうが、2018年現在の乗用車用ではもはやジムニーだけと言っても過言ではない方式。
ボール&ナット式のステアリングギヤボックスのシャフトから生えるピットマンアームの腕先にはドラッグアームが接続され、左側のナックルにボールジョイントを介して接続される。
ピットマンアーム〜ドラッグアームで入力された操舵操作は、左ナックルの前側接続部を動かす。すると後側に左右を結ぶタイロッドが右側のナックルも操舵を伝える仕組み。ステアリングダンパーは、その操舵操作をダンピングする役割を果たす。
懸架装置
ジムニーの懸架装置は前後ともにリジッドアクスル。独立懸架の性能は認めるところだが、悪路における「脚の伸び」を考慮するとやはりリジッドに敵うものはない。