YOMIURI ONLINEによると、愛知県警が可搬式移動オービスを一般道に続き、高速道路でも本格的に運用することを表明したようだ。事実、10/29より名古屋高速で取り締まりを行うことを宣言している。が、記事のタイトルにあるように、事前察知が難しいこと=事故誘発の危険性につながることを、警察はちゃんと認識しているのだろうか?
☛YOMIURI ONLINE(参照させていただきました)突然、視界に現れることによるドライバーの急ブレーキが、事故を誘発する可能性あり!
上の写真に注目! Nシステム(自動車ナンバー自動読取装置)直前の追い越し車線に、ブラックマーがついているのがわかるだろう。たぶん、突然、目の前に現れたNシステムをオービスと勘違いして、急ブレーキを踏んだのだと思われる。なにしろ、Nシステムはオービス(LHシステム)に形状が似ている上、オービスと違ってその存在を事前に認識させる、事前の予告看板が一切、ない。特に夜間は高速で走行していると、いきなり視界に飛び込んでくることになる。写真のケースではブラックマークが側壁へ向かっていないところを見ると、なんとか事なきを得たのだろうが、場所によっては明らかに事故が起こったと見て取れるNポイントがままあるし、オービスでも、以前、中央自動車道の日影トンネルを出たすぐ先に設置されていたレーダー式オービスが、追突事故多発により、撤去された例もある。(中央自動車下り87.8KP)
これと同じことが可搬式移動オービスでの取り締まりでも、実は起こりうるのだ。
半年前に愛知県警が、一般道での可搬式移動オービスによる取り締まりを一般に告知した際、「事前の予告はしません」とはっきり明言している。最近、滋賀県警や警視庁(東京都)に導入された時も、同様の報道がなされている。となると、高速道路での運用でも「事前予告なし」で取り締まりをするつもりなのだろうか。ホームページ上では一切、触れられていないが、大いに気になるところだ。
なにしろ高速道路は一般道に比べて遥かにアベレージスピードが高い。100km/h+αで走っていて、何の予告もなく突然、移動オービスが目に入り、慌てて急ブレーキを踏んだらどうなるか。ハンドルを切っていなければ、そのまま進んで減速するだけだが、無意識に計測や撮影を避けようとして舵角を与えると、クルマはあらぬ方向へ行きかねない。幸運にも無事に減速できたとしても、後続車にとってはたまったもんじゃない。交通量の多い高速道路では、十分に車間を空けているケースは少ないだけに、追突事故が起こってもなんら不思議はないのだ。
この点に関しては近々、愛知県警に取材をかける予定だが、少なくとも高速道路に関しては、警察官&ドライバーの受傷事故を避けるためにも、事前の予告が不可欠なことは間違いない。