三社電機製作所は、このほどトランスファーモールドパッケージを採用したDIP型三相整流ダイオードブリッジの量産を開始した。
業務用エアコンや産業用ロボットのインバータ部には、近年、小型化や高い信頼性を実現するためDIP(デュアル・インライン・パッケージ)型のIPM(インテリジェント・パワー・モジュール)が多く採用されている。
三社電機製作所ではこのたび、50A以上の容量帯のIPM用入力整流ダイオードとして、同一プリント基板上に実装可能なDIP型三相整流ダイオードモジュールDF60NB160を開発した。熱抵抗を大幅に低減する内部構造と銅製放熱板を採用、さらに出力60Aクラスでは業界初となるトランスファーモールドパッケージで、同社従来型の同容量モジュールと同等の性能を持ちながら体積比で約1/10を実現。また3倍以上の長期信頼性(パワーサイクル耐量)を実現。メサ構造1600V高耐圧ダイオードチップを搭載しており、入力AC400V系の装置にも使用可能だ。
1.長期信頼性が3倍以上に
トランスファーモールドパッケージ採用でパワーサイクル耐量(長期信頼性)向上。
2,体積比約1/10
熱抵抗を大幅に低減する内部構造と銅製放熱板採用で、同社従来機種(DF60LA/LB)に対し体積比約1/10 を実現。
3.省スペース化
単相ブリッジの複数個使いを集約可能。部品点数削減により、 省スペース・組み立て工数の削減を実現。
4.デュアル端子採用
大電流容量と良好なはんだ付け性を両立。
5.両面マーキング
実装状態でも製品識別可能。
型式:DF60NB160
耐電圧:1600V
電流容量:60A
順電圧降下:標準1.08V/最大1.30V
熱抵抗:0.25℃/W
外形サイズ:45.0×32.0×16.0mm
主な用途:パッケージエアコン、汎用インバータ、サーボコントローラ、バッテリー充電器、各種電源装置