ブリヂストンは9月15日、乗用車用スタッドレスタイヤ「ブリザック」シリーズの新CMを放映開始。それに先駆けて同月13日に都内で行われた発表会では、スタッドレスタイヤを取り巻く市場動向と、30年間にわたる「ブリザック」シリーズ進化の歴史や開発秘話が、同社役員の口から語られた。
PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)
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2013年発売の「VRX」は水路に親水性コーティングを施すことで吸水能力を高め、さらに2017年9月に発売した最新モデル「VRX2」では、従来のスタッドレスタイヤでは効果を発揮しにくかったシリカが吸水性の高いコンパウンドでは有効ということに着目し、初めてシリカを配合。氷雪路でのグリップ力を高めている。
これに伴い、トレッドパターンを全面的に見直し。具体的には、サイプを減らしブロック剛性を高めることで接地性と耐摩耗性を高めつつ、イン側とアウト側とで音のピークをずらし打ち消し合うよう横溝を異なる配置として、パターンノイズを31%低減した。
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このような「ブリザック」シリーズの進化の歴史と、大都市圏でも最低気温が3℃を下回る日が増え、レジャーや帰省のためではなく雪が降り路面が凍結した時の備えとして、スタッドレスタイヤを購入するユーザーが増加したという市場環境の変化を踏まえ、新CMでは「冬も、性能で『ちゃんと買い』」のキャッチコピーを展開。
CMキャラクターに引き続き女優の綾瀬はるかさんを起用するとともに、「ブリザックVRX2『しっかり曲がるしっかり止まる』篇」と「ブリザック『突然の雪でも安心感』篇」の2本を随時放映して、凍結した下りカーブや都市部での急な降雪でもスリップせず安心して走れることを訴求していく計画を、ブリヂストンタイヤジャパンの長島淳二常務執行役員が明らかにしている。
発表会ではチームブリヂストンアンバサダーの宮里藍選手と、アイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」の久保英恵選手、床亜矢可選手、床秦留可選手も登壇。スタッドレスタイヤにまつわるクイズに挑戦しつつ、「スタッドレスタイヤと同じでスポーツも『備えあれば憂いなし』」と、東京オリンピックをはじめとした今後の大会への意気込みを語っていた。