近年、EVや燃料電池車等のCO2排出量がゼロの地球環境にやさしい車の普及が進む中、川崎市は、廃棄物発電を活用した「エネルギー循環型ごみ収集システム」による、EVごみ収集車(電池交換型)を日本で初めて実用化する。同市は、JFEエンジニアリングと平成28年3月に協定を締結し、協働で実証を重ね、このたび、同社とシステム導入に係る契約を締結した。
1 システムの概要
「エネルギー循環型ごみ収集システム」は、ごみ焼却施設における廃棄物発電で得られる電気を敷地内の電池ステーションへ送電して電池を充電し、EVごみ収集車に搭載してごみ収集を行うもの。廃棄物発電とは、ごみ焼却施設でのごみ焼却により得られる蒸気による発電のこと。本システムでは、電池ステーションで短時間に電池交換を行うことができるため、一日の走行距離を確保しながら、効率的なごみ収集作業が可能となる。
<システムの特長>
○廃棄物発電を活用したエネルギー循環型の地球環境にやさしいシステム
・走行中・作業中のCO2やNOxの排出がない
・静かな走行性能
○電池ステーションでの電池交換
・ボタンひとつで短時間に自動交換(所要時間:約3分/回)
○災害時の非常用電源としての活用
・災害対策拠点や避難所等での非常電源としても活用可能
2 導入設備等
(1)EVごみ収集車
・導入台数:2台
・配置先:南部生活環境事業所(川崎市川崎区塩浜4-11-9)
※川崎区のごみ収集に活用予定
(2)電池ステーション
・導入台数:1基
・配置先:浮島処理センター(川崎市川崎区浮島町509-1)
3 主な経過と今後の予定
平成28年3月 JFEエンジニアリングと実証試験に係る協定締結
実証試験開始
平成29年2月 実証試験終了
平成30年8月 システム導入に係る契約締結
平成31年2月 運用開始(予定)