マツダ・アテンザとトヨタ・カムリはエンジン横置き(基本はFF)の大型セダンである。全長4800mmオーバー、ホイールベース2800mmオーバーの堂々たる正統派人気セダンのパッケージングとトランクスペースを比較してみよう。
マツダのフラッグシップセダンであるアテンザは、2012年デビューながら、その後2度の大幅改良を受けて、上級セダンらしい走りを質感を持っている。対するトヨタ・カムリは、TNGAの横置きプラットフォームであるGA-Kプラットフォームを採用した大型セダンだ。メインマーケットは北米で、日本国内仕様は2.5ℓエンジン+モーターのハイブリッド仕様のみだ。
まずは、全体のサイズ比較から。
マツダ・アテンザXD Lパッケージ 全長×全幅×全高:4865×1840×1450mm ホイールベース:2830mm ミラーtoミラー:2090mm
マツダ・アテンザXD Lパッケージ
全長×全幅×全高:4865×1840×1450mm
ホイールベース:2830mm
車重:1660kg
エンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
排気量:2188cc
最高出力:190ps(140kW)/4500rpm
最大トルク:450Nm(45.9kgm)/2000rpm
トランスミッション:6速MT
駆動方式:4WD
最小回転半径:5.6m
WLTCモード燃費:18.8km/ℓ
車両本体価格:419万400円
トヨタ・カムリG”レザーパッケージ” 全長×全幅×全高:4885×1840×1445mm ホイールベース:2825mm ミラーtoミラー:2080mm
トヨタ・カムリG”レザーパッケージ”
全長×全幅×全高:4885×1840×1445mm
ホイールベース:2825m
車重:1580kg
エンジン:直列4気筒DOHC
排気量:2487cc
最高出力:178ps(131kW)/5700rpm
最大トルク:221Nm(22.5kgm)/3600-5200rpm
トランスミッション:電気式無段変速機
駆動方式:FF
最小回転半径:5.9m
JC08モード燃費:28.4km/ℓ
車両本体価格:419万5800円
ボディサイズはほぼ両車オーバーラップするが、カタログにおける最小回転半径は、ずいぶん違う。アテンザが5.6mなのに対してカムリは5.9m。小回りはアテンザの方がきくということだ。
燃費は、アテンザがWLTCモード、カムリがJC08モードと、モードそのものが違うから比較する際は注意が必要だ。
さて、ラゲッジスペース比較の前に、インパネと前席・後席も比べてみよう。
マツダ・アテンザXD Lパッケージ 室内長×室内幅×室内高:1960×1550×1170mm
トヨタ・カムリG”レザーパッケージ” 室内長×室内幅×室内高:2030×1535×1185mm
マツダ・アテンザXD Lパッケージ
荷室の奥行きもセダンとワゴンで異なるが、後席の6対4分割可倒機構は共通。後席を倒した場合の最大奥行きはセダンが約2000mm、ワゴンが約1920mm。
トヨタ・カムリG”レザーパッケージ”
荷室側は手前ほど広く、最大幅は約1660mm。かなりワイドで大きな荷物も積みやすい。後席は6対4分割可倒式で、後席を倒した場合の最大奥行きは約2050mm。
アテンザのトランクは、通常でも奥行きが1180mmもある。VDA式測定では474ℓもの容量がある。後席を倒せば、大人が無理なく横になって寝られるほどの床の広さに驚く。IKEAで大きめの組み立て式家具を買っても余裕で持って帰れるサイズは、やはり大型セダン、アテンザの魅力のひとつだろう。床下にはパンク修理キットや若干の車載工具が収まる床下収納スペースがある。