シビック・タイプRとルノー・メガーヌR.S.。ニュルブルクリンク北コースのFF最速の座を争う宿命のライバルだ。リアルスポーツ並の運動性能を競う2台だが、その使い勝手はどうなのだろう?
シビック・タイプRは、1997年に登場した初代から数えて五代目にあたるのが現行モデルだ。初めて標準仕様とともに開発が進められた経緯をもつ。エンジンはK20型2.0ℓ直4ターボ。トランスミッションは6速MT。最高速度は英国仕様で169mph(約270km/ℓ)とされる。エンジンは、320ps/400Nmというモンスターユニットだ。
対するルノー・メガーヌR.S.は、現行モデルが四代目となる。もちろん、ターゲットはFF車世界最速だ。エンジンは、279ps/390Nmのスペックを誇る1.8ℓ直4ターボで、トランスミッションは6速DCTだ。
まずは、全体のサイズ比較から。
ルノー・メガーヌR.S. 全長×全幅×全高:4410×1875×1435mm ホイールベース:2670mm ミラーtoミラー:2060mm
ルノー・メガーヌR.S.
全長×全幅×全高:4410×1875×1435mm
ホイールベース:2670mm
車重:1480kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
最高出力:279ps(205kW)/6000rpm
最大トルク:390Nm(39.8kgm)/2400rpm
トランスミッション:6速DCT
駆動方式:FWD
最小回転半径:5.2m
JC08モード燃費:13.3km/ℓ
車両本体価格:440万円
ホンダ・シビック・タイプR 全長×全幅×全高:4560×1875×1435mm ホイールベース:2700mm ミラーtoミラー:2085mm
ホンダ・シビック・タイプR
全長×全幅×全高:4560×1875×1435mm
ホイールベース:2700mm
車重:1390kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
最高出力:320ps(235kW)/6500rpm
最大トルク:400Nm(40.8kgm)/2500-4500rpm
トランスミッション:6速MT
駆動方式:FWD
最小回転半径:5.9m
JC08モード燃費:12.8km/ℓ
車両本体価格:450万360円
ラゲッジスペース比較の前に、インパネと前席・後席も比べてみよう。
ルノー・メガーヌR.S
ホンダ・シビック・タイプR
ルノー・メガーヌR.S
ラゲッジフロアは開口部から一段落としたタイプで容量を稼ぐ。開口部は無理に広げていない印象で、剛性確保にも寄与しているのだろう。後席背面は6:4分割式で、倒した際には傾斜が残る。ヘッドレストは外していない。
ホンダ・シビック・タイプR
開口部を大きくとりながら、標準車に対して構造用接着剤を塗布することで剛性を確保した。後席背面は4:6分割式で、倒せばほぼ水平状態となる。容量は420ℓと膨大。サイド巻き取り式のトノカバーがユニークだ。