いよいよ年末年始ということで、帰省や行楽で日本中の高速道路が大渋滞となることが予想されます。交通量が圧倒的に増えるのですから、渋滞が引き起こされるのは避けられません。しかしちょっとした知識や心がけひとつで、無用な渋滞や事故の発生を抑えられるかもしれないのです。第三回は渋滞スポットとして鉄板の合流ポイントについて考えてみましょう。
エゴを出さず、大局的に考えよう
高速道路をはじめ、大型国道においても合流地点というのはまあ間違いなく渋滞の名所として悪名高い。2本分の流通が1本にまとまるのだから考えてみれば当たり前で、どうしたって流れていたクルマのスピードは落ち、ストップランプが次々と点灯し始める。
合流するほう、合流されるほうともに渋滞でのろのろ進んでいる状況ならば、交互に進むのが一番スムース。入れるほう、入るほうが1台ずつ、である。
トラックがきたから入れたくない、おれは急いでいるんだから前には入れさせない、気持ちはよくわかる。でもそれによって合流車線/本車線流れが少々滞り、その「ちょっとした澱み」がどんどん積み重なって、するとたとえば分あたり120台こなせていた流れは100台に落ち、80台になり、40台に落ち……後続の渋滞はいよいよ苛烈を極め──ということに陥るわけだ。
さらに言えば合流する「場所」にもコツがある。最先端部で交互に入るのがベストだ。
センターポールがなくなった直後、ゼブラゾーンを踏むくらいのエリアなど、合流車線がまだまだ先に続いているにもかかわらず、急ぎクルマの鼻先を本車線に向けてしまってはいないだろうか。せっかく合流車線を本車線と平行に設計してあるんだから、横から入り込むのではなく車線変更のようなかたちで合流するのがスムースだ。
混んでいるときの合流は難しい。なかなか進まないときにはイライラも募る。早く入りたい、前に少しでも進みたい。その気持ちはわかるが、だからこそ最適化を個々人が図り、一刻も早く合流ポイントを抜けるのが全員にとって幸福なはず。今度の合流地点で思い出してもらい、実行してくれたら幸いだ。