新型になったジムニー/ジムニーシエラ(JB64型/74型)は、これまでのジムニーのメカニカルな特徴を踏襲している。つまり、ラダーフレームの上にボディシェルを載せた『ボディオンフレーム構造』だ。
新型ジムニー/ジムニーシエラは、原点回帰とも言えるスタイルも好評を持って受け入れられている。そのボディスタイルの下にあるメカニカル・パッケージングも、これまでのジムニー/ジムニーシエラから踏襲している。より強固になったラダーフレームの上ボディを載せるという『ボディオンフレーム構造』、前後3リンクリジッドアクスル式サスペンションというシャシー構成を採る。
さて、そのシャシーの上に載るパワートレーンも、軽自動車では唯一となる基本的に後輪駆動(トランスファーで前輪にも駆動力を伝えるパートタイム式4WD)で、フロントに積むエンジンは縦置きだ。
そして、そのエンジンは、いわゆる”フロントミッドシップ”と呼ばれる位置に搭載されている。ジムニーの場合は、660ccのR06A型直列3気筒ターボエンジンを縦置きするわけだが、3気筒の1番シリンダーがフロントアクスルの直上にくる。1.5ℓ直4自然吸気エンジンのK15B型の場合でも、1番シリンダーと2番シリンダーの間がフロントアクスルの上にくるレイアウト。
軽のジムニーの前後重量配分は、ほぼ50:50である。
ジムニーのR06Aエンジンは、先代のK6Aと比べてボアピッチ(ボア中心間距離)が2.5mm短い77.5mmだ。これでエンジン長が短くなり、重量も約4.8kg軽くなっている。
ジムニーシエラのK15Bエンジンも、先代のM13Aと比べてボアピッチが13mm狭い81mmとなっている。重量もM13Aの94.2kgからK15Bの79.9kgと14.3kgも軽くなっている。
このあたりも、エンジンをできるだけ車体中心に積み、前後重量配分を50:50に近づけられた要因だろう。