ハイパーレブ/ManiaxCars編集長のケン太郎す。これまで『OPTION』や『R30&R31 Magazine』なんかでも書いてきたけど、運転免許証を取得して30年弱、国産車を中心に、中古車ひとすじ30ン台を乗り継いできた立場から、その楽しさや思うことなんかをツラツラと書いていきたい。
ヤフオクにて4万円で購入した1号機
1ヵ月後、早くも5速MTへの換装を実行する!
EK10がやってきてから毎日、自宅からお台場まで往復50数kmの通勤に使い始めたんだけど、すぐに3速ATのダメなところが見えてきた。
まず出だしがタルイ。信号待ちからの発進で、ガンバってアクセルを踏み込んでも隣の東京無線タクシーに楽勝で先行される始末…。
さらに、高速道路では100km/h巡航でエンジン回転数が4000rpmにも達し、飛ばせないどころか燃費も悪い(平均7~8km/ℓだったと記憶)など、とにかくストレス溜まりまくりな日々を送らざるを得ない状況だったのだ。
「こんなのもうヤダ! 5速MTに載せ換える」
と、相談に足を運んだのは、それまで取材で何度か世話になっていた浦和の『マルホランド』。
社長の倉本さんに「AT⇒MT換装したいんスけど…」と話をすると、「だったら自走できる部品取り車を1台買ってくるのが確実だし、結局は安上がりになるよ」とのことだった。
当時、まだ日産から5速MT本体は供給されてたけど、クラッチペダルやシフトワイヤーを始め、5速MT換装に必要なショートパーツがすべて新品で揃うかどうかがアヤシく、もし欠品があったとしたら作業を進められない。
それから、新品でパーツを揃えるとなると20万円近くかかってしまうから、金銭的な負担も大きくなる。
幸い、ヤフオクをのぞけば車検切れEK10も数万円で出てたから、そのうちの1台を購入することにした。
オレが狙いを定めたのは群馬は藤岡から出品されてた1台。東京から近く、引き取りに行きやすい場所だったからだ。
走行距離は覚えてないけど、仮ナンバーを持ってボディ色が珍しいアクティブグリーン(レイトンブルーに緑を混ぜたような色)の2号機を引き上げ、そのままマルホランドに持ち込んだ。
この2号機にはHKSターボタイマーとかメーカー不明のフルバケとかあれこれパーツも付いていたんで、MT換装に必要なパーツをはぎ取る以外にも、スペアとして使えそうなパーツをごっそり取っておいた。
AT⇒MT換装に要した日数は2日間。オレも足を運んで作業を手伝うことで、工賃も安くしてもらった。倉本さん、ありがとう!
こうして1号機は晴れて5速MT仕様へと生まれ変わり、MA09ERT本来のパフォーマンスを楽しめるようになったのだ。
この時に得た教訓。
MTとATが用意されてる車種を買おうとした時、MTを避けるよほどの理由がない限り、ATを選んじゃダメってことだ(笑)。
ま、クルマ好きなら「そんなのわかってるよ!」って話だろうけど。
改造車検は自らの手で
それからほどなく車検を迎えることになるんだけど、AT⇒MT換装してるってことは改造車検を受けなければならない。
業者に頼もうかと思ったけど、どうせ20万円とか言われるのは目に見えてたから、せっかくの機会だし自分でチャレンジしてみることにした。
管轄の練馬陸事に相談に行ったら、書式自由の改造申請依頼書と、交換した部品のリストが必要と言われた。純正品を使っている場合、リストは整備解説書やパーツリストで該当するパーツが掲載されてるページをコピーして持ってきてもらえればOKという話。また、純正パーツ流用の場合は強度検討書などは不要…と、陸事の担当者に親切にアドバイスしてもらった。
な~んだ、改造車検って簡単じゃん(笑)。
改造申請依頼書をつくり、EK10仲間から整備解説書とパーツリストを借りてコピーを取り、それを手に再び練馬陸事にGO。
窓口に提出する申請書類がちょっと違い、ラインでは車重計測という項目が追加されてたけど、あとの流れは継続車検とまったく同じ。つまり、かかるお金も継続車検とほぼ変わらないわけで、申請書類代が10円だか20円だか高いだけだった。ありがちなAT⇒MT換装だったってこともあるけど、「改造車検ってラクショーじゃん!」と思った記憶がある。
こうして、実にあっけなく車検証の車両型式欄に『改』の文字が追加されたのだ。しかも、自分で改造車検を通したんだから、うれしさも大きかった。
そんなEK10改に乗って、購入のきっかけをつくってくれた(!?)九州はカッパツに自走で取材に行く機会が訪れた。
カメラマンと2人、撮影機材を満載して10数時間をかけて店に到着すると、番頭の小笠さんから「本当に買っちゃったんだ(笑)」とあきれられたんだけど、「どうせ乗るなら楽しい方がいいでしょ?」ってことでカッパツチューンが施されることになったのだ。
ここからがまた長いんで、以下、来週に続く!