7月5日に発表されたスズキ・ジムニー/ジムニーシエラのメカニズムを解説。ここでは、燃費データを見てみよう。
新型ジムニー/ジムニーシエラのカタログ燃費数値は、新しい燃費モードであるWLTCのモード燃費のみが発表されている。
WLTCとは、国際的なモード燃費の測定方法であり、Worldwide-harmonized Light vehicles Test Cycleの頭文字をとっている。世界的に調整した乗用車の試験方法とでも言えばいいだろうか。従来のJC08モードの燃費数値は1つだけだったが、WLTCは、以下の4つの数字を表示する。
・WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の各モードを平均的な使用時間で配分する
・市街地モード:信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定する
・郊外モード:信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定する
・高速道路モード:高速道路での走行を想定する
高速道路モード以外の数値は、JC08モードに比べて、低く(辛めに)出る傾向がある。JC08モードで問題となっていたモード燃費と実燃費の乖離がWLTCでは小さくなっているわけだ。
では、新型ジムニー/ジムニーシエラの燃費だ。
燃費は、先代ジムニーシエラが5MTモデルでJC08モード13.6km/ℓ、4AT12.6km/ℓ
に対して、
■新型ジムニーシエラ
5MTモデルが
WLTCモードで15.0km/ℓ
市街地モード12.8km/ℓ
郊外モード15.8km/ℓ
高速道路モード15.9km/ℓ
4ATモデルが
WLTCモードで13.6km/ℓ
市街地モード11.2km/ℓ
郊外モード14.7km/ℓ
高速道路モード14.6km/ℓ
となっている。
先代ジムニーが5MTモデルでJC08モード14.8km/ℓ、4AT13.6km/ℓ
に対して、
■新型ジムニー
5MTモデル(XC)が
WLTCモードで16.2km/ℓ
市街地モード14.6km/ℓ
郊外モード17.5km/ℓ
高速道路モード16.5km/ℓ
4ATモデル(XC)が
WLTCモードで13.2km/ℓ
市街地モード11.0km/ℓ
郊外モード13.9km/ℓ
高速道路モード14.2km/ℓ
となっている。
JC08とWTLCで、燃費モードが違うので直接比較はできない。しかし、
WLTCモード燃費を最初にカタログに表示したマツダCX-3(2.0ℓFFモデル)では
JC08モード:17.0km/ℓに対して
WLTCモード:16.0km/ℓ
市街地モード:12.2km/ℓ
郊外モード:16.8km/ℓ
高速道路モード:18.0km/ℓ
となっている。
6%ほど、WLTCモードの方が燃費数値が低く出るとすると
ジムニーシエラは旧型→新型で、5MTモデルが13.6km/ℓ→15.96km/ℓで17%
4ATモデルでが12.6kmℓ→14.47km/ℓで15%ほど燃費が向上している計算になる。
軽自動車のジムニーでも
5MTモデルが14.8km/ℓ→17.23km/ℓで16%
4ATモデルが13.6km/ℓ→14.04km/ℓで3%ほど燃費が向上している計算になる。
いずれもカタログデータからの試算だから、早く試乗テストをして実燃費を計測してみたい。