7月5日に発表されたスズキ・ジムニー/ジムニーシエラのメカニズムを解説。次は、エンジンだ。ジムニーシエラのエンジンは、1.5ℓ直4DOHCエンジンのK15Bを搭載する。
ジムニーシエラは、1.3ℓ直4DOHCのM13A型から1.5ℓ直4DOHCのK15B型へ変更された。ここでは、このK15B型を見ていこう。
新型ジムニーシエラが搭載するK15Bエンジンは先代のM13Aと比べて、重量で14.3kgと大幅に軽くなっている。また、サイズも、全高で23mm、全幅で26mm、全長で21mmもコンパクトだ。
その前に、まずM13A型のスペックから。
■M13A
エンジン形式:直列4気筒DOHC
エンジン型式:M13A
排気量:1328cc
ボア×ストローク:78.0×69.5mm
圧縮比:9.5
燃料供給:PFI(ポート噴射)
最高出力:88ps(65kW)/6000rpm
最大トルク:118Nm/4000rpm
となっている。
これに対して新型は
■K15B
エンジン形式:直列4気筒DOHC
エンジン型式:K15B
排気量:1460cc
ボア×ストローク:74.0×84.9mm
圧縮比:10.0
燃料供給:PFI(ポート噴射)
最高出力:102ps(75kW)/6000rpm
最大トルク:130Nm/4000rpm
である。出力が14ps、トルクが12Nm向上している。M13A型がショートストロークだったのに対して、新型のK15Bは、ストローク/ボア比が1.07とロングストロークとなった。
このK15B型は、すでにスズキの海外モデルであるエルティガが搭載している。エルティガ搭載のK15Bのスペックは、
直列4気筒DOHC
排気量:1462cc
ボア×ストローク:74.0×85.0mm
圧縮比:10.5
最高出力:104.7ps/6000rpm
最大トルク:138Nm/4400Nm
となっていて、圧縮比がやや高く設定され、出力/トルクともにジムニーシエラ搭載エンジンより若干上回っている。
新型が搭載するジムニーシエラ用のK15Bエンジンの特徴は、
・過酷な使用環境、オフロード性能、耐水性能、耐雪害性能を考慮した吸気口レイアウトを採った。
・そのため、エアクリーナーをエンジン上部へ設置した。
・樹脂製インテークマニフォールドの採用。
・電子制御スロットル
・ロングノズルインジェクターを採用することで、燃料噴射位置を燃焼室に近づけ、混合気を最適化した。
・慣性モーメントの高いフライホイールを採用
・アルミ製オイルパン
・電動ラジエーターファンの採用
なのである。