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圧縮着火の超希薄燃焼を火花点火でアシストする──MAZDA SKYACTIV-X


■SKYACTIV-X


シリンダー配列 直列4気筒


排気量 1997cc


内径×行程 ─ mm×─ mm


圧縮比 16.0


最高出力 140kW(目標値)


最大トルク 230Nm(目標値)


給気方式 スーパーチャージャー


カム配置 DOHC


ブロック材 アルミ合金


吸気弁/排気弁数 2/2


バルブ駆動方式 ロッカーアーム


燃料噴射方式 DI


VVT/VVL In-Ex/×

 試験機の写真が公開されただけで、未だ詳細は明らかにされていないエンジンである。ルーツブロワーによる過給が行なわれる模様だが、その過給機も公開はされていない。圧縮比は16.0と発表されているが、過去に出願された特許情報から見ても、運転状況によって可変圧縮とするのであろう。その手段がミラーサイクルによる疑似可変なのか、機械的な可変圧縮比なのかもまた、不明である。




 判明しているのは全運転領域でプラグ点火を行なうことで、これをマツダはSPCCI(Spark Plug Controlled Compression Ignition)と呼んでいる。かつてのホンダCVCCのように、少量の燃料を火種としてプラグで着火し、その際の燃焼圧力伝播によって圧縮着火を誘発する仕組みだと考えられる。これによってHCCI最大の問題点だった着火の不安定性を解消し、超リーン運転とすることでNOx発生を抑制するはずだ。ダイムラーをはじめ名だたる自動車メーカー道半ばで挫折した内燃機関起死回生の方法論は、2019年の量産化に向けて最後の煮詰めに入っている。

点火エネルギーは通常のガソリンエンジンよりもかなり高いという。しかし、点火コイルはそれほど特殊ではないという話だ。

従来の4葉よりも低コストで重量がやや軽くなったイートン製スーパーチャージャーTVS2を採用。音対策が肝となる。

最大の謎だった燃焼室は、スカイアクティブGのような「山形」を低くして、その真ん中にディーゼルエンジンのような凹みを設けた形状のようだが、正確な形状は不明。バルブはごく一般的な挟み角だが、写真の真偽も定かではない。バルブはローラーフォロワーを介して駆動する。

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