新日鐵住金は、欧州向けを中心に特殊鋼を製造・販売し、同地域最大規模の生産能力を有するOvako AB社の株式を100%取得することについて、本年3月、Ovako の株式を所有するTriton(欧州拠点のプライベート・エクイティー・ファンド)傘下のファンドとの間で株式売買契約を締結しているが、競争当局の審査を含めた必要な手続きのすべてを完了し、6月1日にOvakoを完全子会社とした。今後、両社は新日鉄住金グループとしての共通の事業方針のもと、一体的な事業活動を推進していく。
特殊鋼は、自動車・産業機械・風力発電・ロボットなど様々な産業の重要な部品の素材として使用されており、今後も堅調な需要の伸びが期待されている。新日鉄住金グループは、軸受鋼等で世界トップレベルの高清浄度鋼技術を有するOvakoの高品質な製品・サービスと、新日鉄住金の強みを融合させることで、より一層顧客の期待に応え、グローバルに特殊鋼事業を強化していく。
新日鉄住金とOvakoは、両社のポテンシャルを最大限発揮し、相乗効果を早期に実現することで、「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」の地位を揺るぎないものとし、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指す。
[Ovakoの概要 (連結ベース)]
名 称 Ovako AB
所 在 地 スウェーデン(本社)
代 表 者 Marcus Hedblom (CEO)
事 業 内 容 特殊鋼及び二次加工製品の製造・販売
販 売 量 78万t (2017年)
売 上 高
921百万ユーロ (2017年、約1,200億円 *)
総 資 産 743百万ユーロ (2017年、約970億円 *)
従 業 員 約3,000名
*為替レート前提 130円/ユーロ