レンチング・グループは5日、 ヴェオセルサーフェスブランドに「Quat(クウォット)」リリース技術を使用した革新的な新製品 「ヴェオセルリヨセル繊維」を発売した。
新しいリヨセル繊維は高品質の特殊な木材由来セルロース繊維で、硬い表面の洗浄や除菌シートに利用される。レンチング社のクウォットと呼ばれる4級アンモニウム化合物を、クウォットリリース技術を使用してウェットティッシュの表面に放出したもので、家庭やビジネス環境で効果的に洗浄と消毒を可能にする。環境に配慮した製造プロセスで生産されており、レンチング社の特殊不織布ブランドであるヴェオセルの最新製品として、植物由来の清潔で安全、生分解性のある繊維となっている。
ヴェオセルブランドは、ヴェオセルビューティ、ヴェオセルボディ、ヴェオセルインティメイト、ヴェオセルサーフェスの4ブランドで展開され、ベビーケアや美容、ボディケア、インティメイトケア、表面洗浄において幅広く革新的な製品が提供されている。
使い捨て洗浄除菌シートの大部分は主に、ポリエステルやポリプロピレンなどの合成繊維で作られているため、レンチング社のセルロース繊維は、持続可能性、植物由来、清掃効果を上げる品質から不織布業界の高い評価を得ている。これまでセルロース繊維があまり使用されてこなかった主な理由は、繊維に除菌剤のクウォットが結合してしまうことで、その除菌効果が損なわれてしまうためだ。しかしクウォットリリース技術を使用することで、除菌剤とリヨセル繊維の結合が大幅に減少するため、効果的に表面の拭き取りや消毒ができるようになった。さらにヴェオセルリヨセル繊維は、吸収性において優れており、ウェットティッシュ内の水分を均等に分布させるだけでなく、洗浄表面への水分塗布や手触りのよさを実現している。
「この度、クウォットリリース技術を使ったヴェオセルリヨセル繊維を発売できることは、不織布産業において重要な技術の成果であり、継続的に革新を推し進める当社の確固たる姿勢を示すものと言えます」と、レンチング・グループ、グローバル・ビジネス・マネジメント不織布部門バイス・プレジデントのウルフガング・プラッサー氏は述べている。「不織布業界は主に、使い捨て製品を取り扱っており、ここ数年で急速に成長しています。当社にとって、持続可能性は会社の根幹となっています。生分解性のある堆肥化可能な繊維のヴェオセルリヨセル繊維を消費者の皆様へお届けし、不織布業界における持続可能な技術革新を推進して参ります。機能的なメリットを提供するだけでなく、環境に対しても責任を持ち、持続可能性と地球の保全に貢献する製品を引き続き提供していきます」
クウォットリリース技術は、ヴェオセルサーフェス繊維で採用されている中核技術のひとつ。ヴェオセルサーフェスは、除菌シートなどを含む家庭用クリーニングシートに使用される。