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過給機の新しいステージへ [人とくるまのテクノロジー展2018横浜]


豊田佐吉が発明したG型自動織機の製造・販売を目的に1926年に創立された豊田自動織機が、これまで培ってきたターボチャージャー技術を活用して、モータ駆動の「電動過給機(コンセプト)」を参考出品していた。


●TEXT&PHOTO:川島礼二郎(KAWASHIMA Reijiro)

 着々と進行している自動車の電動化は、今後も確実に進んで行く。そんな電動化に対応するため、動力性能の向上と排出ガスのクリーン化を実現するデバイスとして展示されていたのが、豊田自動織機の「電動過給機(コンセプト)」だ。




 この電動過給機(コンセプト)は、3.0L以下のガソリン・ディーゼル・ハイブリッドに対応する。Audi SQ7などに装備されている電動過給機は、基本的に始動直後や極低回転時に作動する。それに対して本コンセプトは、始動時にはエンジンの力不足を補い燃費を向上・排出ガスをクリーン化させるが、始動以降も若干作動させることで、快適性も高める。これまでは電源が必要であることがネックとなっていた電動過給機だが、車両のハイブリッド化が進むことで車両に電源が備わり、デメリットが消えつつある。今後は、より多くの車両に電動過給機が搭載されていくはずだ。




 また、電動過給機(コンセプト)の横には、排気量7~9L程度のディーゼルエンジン用の「ワイドレンジターボチャージャー」のコンセプトが展示されていた。ワイドレンジとは、一つのターボチャージャーで供給できる空気量のレンジが広い、という意味。二つのターボチャージャーを一つで済ませよう、という考え方だ。コチラもハイブリッド車両の増加が追い風となっており、製品化に向けてヒアリングを行っている段階であるという。

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