三菱ケミカル株式会社は、バイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO」について、耐薬品性や長期耐久性などの環境信頼性を大幅に向上させた新グレードを開発した。
DURABIOは、再生可能な植物由来原料であるイソソルバイドを使用したバイオエンプラで、 透明性をはじめとする光学特性や高い耐衝撃性・耐熱性・耐候性などにおいて、従来の一般的なエンプラよりも優れた性能を持っている。その発色性の良さから、顔料を配合するだけで、塗装品を超える「鏡面のような平滑感・深みのある色合い」を表現することが可能だ。
また、表面が硬く、擦り傷が付きにくいという特長もあるため、近年では自動車の内外装部品などへの採用が進んでおり、部品の塗装やコーティングの工程が不要となることから、高品質の自動車部材を低コストで達成できると、高い評価を得ている。
今回開発した新グレードは、樹脂改質技術による画期的な相分離構造をもつモルフォロジー制御により、DURABIOが持つ従来の特徴は保ちつつ、耐薬品性や長期耐久性などを大幅に向上させた。自動車内外装部品、車載用透明パネル、光学部品などに加え、この新グレードの開発により、さらに高度な性能が要求される用途にも適用することが可能になるという。
なお、この新グレードは、本年5月23日から開催される「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」及び7月11日(水)から開催される「人とくるまのテクノロジー展2018名古屋」に出展予定だ。