NECは、日本・グアム・オーストラリアを結ぶ大容量光海底ケーブル「JGA (the Japan-Guam-Australia Cable System)」の建設を開始する。本ケーブルは、通信事業者などで構成されるコンソーシアムが企画・推進し、2019年末に完成予定。
JGAは最新の光波長多重伝送方式を採用した総延長距離約9,500kmの光海底ケーブルで、最大設計伝送容量は毎秒36Tbps。本ケーブルは、SEA-US(東南アジアと米国を結ぶ大容量光海底ケーブル。稼働中)やHK-G(香港とグアムを結ぶ大容量光海底ケーブル。2019年末に稼働開始予定)とグアムで接続され、日本・オーストラリアと米国・アジア間の通信需要の増加への対応、ネットワークの冗長性の確保、高信頼な通信の実現に貢献する。
なお、本ケーブルの建設・運用には、株式会社 海外通信・放送・郵便事業支援機構 (JICT) の開発支援金や、NECキャピタルソリューション株式会社を含む日本企業からのシンジケートローンが活用されている。
NECは、過去40年以上にわたり海底ケーブルシステム事業を手掛ける海底ケーブルのトップベンダー。地球6周分のべ25万kmを超える敷設実績があり、特に日本を含むアジア・太平洋地域で強みを有している。また、陸上に設置する光伝送端局装置・光海底中継器・光海底ケーブルなどの製造、海洋調査とルート設計、光海底ケーブルシステムの据付・敷設工事、訓練から引渡試験まで、全てをシステムインテグレータとして提供している。なお、日本で唯一、深海8,000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルを製造可能なNECの子会社であるOCCが、本ケーブルの製造を担当している。